代表堀田が時流を読んで思いをぶつける!ホッタの本音 今週のレポートNO.1043
【ファミリーマートと江頭2:50がコラボしたポテトチップスが一日で完売、コンビニも差別化が必要に】
ファミリーマートは江頭2:50とスタッフ(ブリーフ団)とコラボしたポテトチップス2種類を販売した。江頭氏は、パンチの効いた担々麺のラー油味、ブリーフ団は黒コショウ・チーズ味。1ヶ月で完売すれば大成功、2週間で大大成功、江頭氏は1週間で完売させると豪語。1回目の試作品を食べた江頭氏は「全く辛くない。パンチがない」と不満を漏らし、ファミリーマートの担当者は「これ以上辛いと子供が食べられない」と答える。江頭氏は、「子供はやめましょう。辛くてうまいものが好きな人に絞りましょう」と。何回か試作品を食べても、江頭氏は納得せずに「個性がない。パンチがない」と繰り返した。8回目の試作品でようやく納得。 2月6日からファミリーマートで販売した。雪の影響ですぐに店頭に出なかったが、7日水曜日にはほとんどの店舗で完売となった。ファミリーマートは大衆受けを考えていたが、江頭氏は「個性」「差別化」を考えていた。大衆相手のコンビニでさえ付加価値、差別化が必要になった。
【2023年度物価前年比6.2%上昇。比較出来る1981年以降で最大の伸び率となった】
この度の物価高は1981年の第二次石油危機の5.2%上昇した年よりも値上がり率は高く、しかも値上げはコロナ感染が拡大した2020年から始まり、3年間続き再三値上げが繰り返されている。今回の物価高は、単にモノが値上がりしただけでは無く、人口減少など人手不足や客数減少、販売不振が続く中、背に腹は代えられなく、客数減でも売上微増、利益拡大の戦略を取った企業が多い結果となった。消費者は、必要なものは仕方なく購入しなければなく、それ以外は節約しなければならない事で異変が発生。例えば、サラリーマンが通う居酒屋の客数は激減して店舗数は約3割減少、外食からファーストフードに客が流れた。子供が好きなマクドナルド、一昔前は朝食やランチに利用していたが、夜ご飯に食べる人が増えた。ランチを外で食べていた人がファーストフードに切り換える等、更にはコンビニへも客が流れている。外で飲まず、コンビニで菓子やおつまみとアルコールを購入して店の周辺や家飲みにシフト。外食の定食からコンビニのおにぎりとカップラーメン、調理パンと野菜ジュースへとシフト。家で材料を購入して作る人も増え、一時流行った食材セットやミールキットの利用者が減少した。逆に一人二人暮らしの世帯は食材の廃棄などを考慮してレンジで簡単な冷凍弁当にシフトする人が増える等大きく変化している。二次会が激減し、ラウンジやバーが激減し、その分食事に時間とお金をかける接待や会食が増え、飲み放題2時間制は敬遠され、2.5時間制が目立つ。又は、飲み放題でない店に客が流れる。若者はアルコール離れにお一人様消費が進み、気分転換にサウナで癒す人が男女問わず増えている。子供の玩具でさえ中古品が売れる時代になった。家電量販店やユニクロの中にも再販製品が売られるようになり、選ばずに必要なモノだけ買う割り切り消費も今の時代を象徴しており、沢山品揃えしても売れない時代になった。10人以下の零細企業の経営破綻が急増。外国人労働者が急増している。
【求人倍率低下傾向に、縮む人手不足と外国人労働者増大に求人の有り方が変化する】
色んなものの価格が上がっているが、異常なのがマンションや高層ビルの建築で建てる物件数が激減して求人が減っている。製造業や倉庫業界もAIやロボット導入により従業員が減少、更に外国人労働者が増えて求人の有り方が変わって来ているので、これまでの求人広告や職業安定所の数字だけで計れなくなっている。それに加え、企業も求人はするが良い人材で無いと採用しない傾向も高くなっている。
【サンクゼール「久世福商店」苦戦続き二度目の値下げ、冷食中心の新業態も値下げ】
全国各地のこだわりの調味料など豊富に品揃えしてECサイトとリアル店舗で販売する「久世福商店」。コロナ禍で売上が急増し、自社工場も建設したがコロナが落ち着いて来た昨年から業績が芳しくなく、一斉に値下げしたものの客数が戻らず、二度目の値下げと合わせ、新業態のタイのグルメを取り入れた冷凍食品主体の店も値下げに踏み切り、世間と真逆を行っている。値引きすると①客数が同じなら売上は減る②仕入れ原価が同じなら利益は減る。今の日本客数を増やす事は並大抵でないから、割り切り値上げしているにも関わらず値下げで事業計画が達成できるのか誰でも疑問に思う。そもそもこだわり食品なので値段が高いのは当たり前で、価値を売らなければならない。ところが昨今の付加価値の高いプライベートブランド商品の販売をみんなが行うようになって来た先駆者メリットが無くなって来た。それに久世福商店が販売しているメーカーが自社でネット販売を始めた事も大きい。だから弊社はメーカー主体の品揃えを辞め、製造ロットが少なく開発出来るオリジナルの冷凍総菜主体に切り替え、しかもその都度購入する単品ではなく、生活に必要なおかずセットの定期購入主体にシフトした。付加価値を高め4月に値上げに踏み切る計画です。
【ミキハウス価格を最大3倍に引上げ、富裕層に照準を絞り、海外にも打って出ている】
40年前僕たちが結婚した時、高級子供服として一世風靡していたミキハウスが、ファミリアなど高級子供服ブランドの進出が増え、少子高齢化により出生率も激減してデザインなどトレンドも変化。そして出店する百貨店の客数が激減してコロナで瀕死の状態に落ち込む中、日本製をアピールして品質と製法レベルを引き上げて販売価格帯を3倍に設定し、富裕層に照準を絞り、海外の展開にも注力して業績を急回復させている。客数が半分になったとしても価格3倍なら売上は超えるし、利益も取れる戦略だ。丁度ミキハウスが一世風靡した時代に結婚して子供が出来た60代に孫が出来ている。子供のコートが41万8000円、セーターが19万8000円、訪日外国人も購入する。今回出産祝いに見に行くと、フード付きバスタオルが何と1万円で販売していた。すべてが高い訳ではないブランド戦略の様である。かつてのエルメスやルイヴィトンの戦略とよく似ていると思った。
【アパレル通販ZOZO「ゆっくり配送」試験導入ゆうパックやヤマトも半日~1日遅く】
2024年物流問題から宅配便の翌日配送が次第に見直されつつある。翌日来るクロネコヤマト宅急便がスタートし、時は流れインターネットの普及でネット通販が当たの前のように利用され、マンションには宅配ボックスが完備され、一軒家では置き配が普通になって来た。クロネコヤマトは昨年から半日から1日遅れで届ける地域を発表して試験的に行っている。ゆうパックも半日から1日遅れるとお客様に案内。この度アパレル通販大手ZOZOも「ゆっくり配送」を試験的にスタートすると発表した。当日、翌日と速さを競い合って来た宅急便、ネット通販業界に変化が訪れているようだ。但し、料理宅配や生鮮食品などネットスーパーではゆっくり配送という訳には行かない。どうやら業種により宅配サービスも異なる時代になって来たようだ。