代表堀田が時流を読んで思いをぶつける!ホッタの本音 今週のレポートNO.1013

【日清食品や松屋、復刻商品が人気】 
消費者の間で食品メーカーや外食チェーンで平成時代にヒットした商品を楽しむ動きが広がっている。日清食品が4月に発売したシンガポールの代表料理「ラクサ」をテーマにしたカップヌードルは、計画を3割上回るペースで売れているほか、日本マクドナルドが期間限定で展開する1990年~2000年代に人気を集めたハンバーガーも支持が高い。消費者の郷愁を誘うことが消費喚起につながっている。定期的にくるレトロブームが再来か。

【吉野家の牛丼専門店全国1100店に唐揚げメニュー追加二刀流上手く行くか?】
又もや消費者の牛肉消費減少で苦境に立たされる吉野家。対策として唐揚げをメニューの柱として全国1100店に導入すると言う。たしかに物価高となって倹約になっている中で、栄養面でタンパク質を摂るブームで鶏肉が人気で、から揚げは若者から年配の方まで広く人気のメニューではあるが、既にワタミが展開し話題となったテリー伊藤監修の「唐揚げの天才」も店の整理を始めたと言うのに大丈夫か。今まで牛肉で押してきたのであれば、インバンドを狙って牛肉の高級業態にすればいいのにと思う。

【地価回復鮮明、25都道府県で上昇】 
全国平均は前年比1.5%の上昇で、伸び率は1ポイント拡大した。前年は下落した岩手県、茨城県、兵庫県など5県がプラスに転じ、全体の半数以上の25都道府県で平均値が上がった。新型コロナ禍からの回復は鮮明で、コロナ前の20年1月時点の上昇率1.6%にほぼ並んだ。人口流入の多い三大都市圏の上昇率は、東京都3.2%、大阪府1.4%、愛知県2.6%だった。これまでと異なるのが上昇率トップは北海道6%台、東京銀座や大阪キタ、ミナミなど繁華街の土地の値上がり率が高くこれまでの違うのがホテルや商業施設のみならず高層マンションの建設も増えている。中国はじめ、海外の投資家の影響が大きくなってきた。

【ファミマの「食の寄付拠点」3000カ所に】
コンビニ各社は、従来のノウハウをぶち壊し、なりふり構わず集客に躍起になっている。ファミリーマートは未開封の食料品を寄付用に持ち寄ってもらう「フードドライブ」の実施店を現在から4割増やす。店内に専用の回収ボックスを設置。捨ててしまう可能性があった食品を生かすことで食品ロスの削減を進める。貧困家庭の支援にもつながる取り組みとして、2023年度に3000店規模まで拡大する計画だ。

【セブン&アイ、低価格PBを160品目に倍増】
セブン&アイ・ホールディングスは、プライベートブランド(PB)の低価格品を最大160品目に倍増するとリリース。冷凍食品を中心に加え、メーカー希望小売価格と比べ半額以下の商品の発売も目指すという。メーカー製のナショナルブランド(NB)の食品・日用品など生活必需品で値上げが進むなか、大手流通のPB商品が節約志向を強める消費者の受け皿になってきた。セブン&アイ傘下のイトーヨーカ堂のPBブランドを基にした「セブン・ザ・プライス」を拡充する。現在約80品目を展開しているが、2024年2月期中に2倍に増やす。イトーヨーカ堂の全店で売るほか、セブン―イレブン・ジャパンの一部の店舗などでも扱う予定だ。低価格品の品ぞろえは利用頻度の高い加工食品や日配品を中心に充実させる。冷凍のフライドポテトやペットボトルの水、パックご飯などを新たに売り出す予定だ。NBの商品に比べて価格が半分以下の商品開発も狙う。卸業者を通さずに製造工場から直接配送センターに納品し、原材料を大量に調達するなどし、多角的にコスト削減を進めて低価格にする。セブン&アイはPB商品を複数ブランドで展開する。合計の商品点数は約3,500点だが、低価格品は2%程度にとどまる。節約志向が強まるなか、低価格PBも段階的に拡充し、「消費の二極化」に対応する。

【ボーナス商戦、高額品好調 株高やリベンジ消費後押し】 
三越伊勢丹ホールディングス(HD)は、1~2日のグループ全体の百貨店売上高が前年同月比11%増と好調に滑り出した。株高による資産効果や新型コロナウイルス禍後の「リベンジ消費」が、時計や宝飾、衣料品などの高額品の購入を後押ししている。以前からお伝えしているがバブルが来ているのはたしかなようだ。

【良品計画「500円戦略」の勝算は 強者ひしめき膨らむ在庫】  
良品計画が生活雑貨店「無印良品」で新たな戦略を進めている。消費者の来店を増やそうと500円以下の品ぞろえを増やしたり、地方や郊外に大型店を過去最高ペースで出したりしている。ユニークな商品を都市部の小型店で展開する従来戦略からの転換だ。競合がひしめくなか思うような成果を上げられておらず、競争力が失われつつある。良品計画は2023年の春夏向け商品から商品戦略を大きく見直した。洗剤やキッチン用品など、これまであまり扱っていなかった500円以下の日用品約90品を新たに投入した。

【祇園祭に40万円席 京都、観光の「質」向上へ富裕層に的】
徳島県の阿波踊りでも1席30万円の席がすぐに完売したと聞いたが、日本三大祭りの一つ、祇園祭では高級ホテルが特別ツアーを用意し、観光協会は40万円の観覧席を設けるという。観光公害(オーバーツーリズム)の懸念が再び広がるなか、豊かな観光資源を生かして消費単価など「質」を高める方向を模索している。コロナ禍で制限付きだった祇園祭が、今年は4年ぶりに完全な形で開催される。ホテルオークラ京都などを運営する京都ホテル(京都市)の担当者は「前年よりも多くの予約が入っている。(ハイライトの)山鉾巡行の前日は既に予約で満室状態だ」と話す。関西大学の宮本勝浩名誉教授は、観光客の増加などを加味し、祇園祭の経済効果を22年と比べて約30億円増の約168億4,030万円と試算した。目立つのは富裕層向けのメニューだ。世界遺産・二条城近くの高級ホテル「ホテル・ザ・三井京都」は、山鉾が立ち並ぶ街を歩くツアーと能の鑑賞をセットにした内容で、宿泊代とは別で1人当たり9万円。担当者は「プライベート感のある体験をしてもらいたい。すでに13日は予約が埋まっている」と話す。装飾品に彩られた山鉾が都大路を進む山鉾巡行に合わせ、京都市観光協会は今年から1席40万円の「プレミアム観覧席」の販売を始めた。主に訪日客が対象で予約サイトは英語だそうだ。インバウンド向けの施策は日本経済の活性化の一番の施策だ。

【和牛子牛の取引、8年9カ月ぶり安値 牛肉売れず競売低調】
和牛の子牛の取引価格が下落している。最も取引量が多い「黒毛和種」は8年9カ月ぶりの安値となった。牛を育てるコストが膨らむなか、店頭で販売する牛肉の価格は上がらず、酪農家は高値での子牛の手当てを抑制。各地で開かれている子牛のセリは低調になっている。農畜産業振興機構(東京・港)がとりまとめた全国の肉用子牛の取引価格は、黒毛和種の平均価格が5月で1キログラムあたり1,956円。前年同月と比べて13%下落し、2014年8月以来の水準になった。割安な交雑種の子牛も5%下がって912円となり、10年ぶりの安値をつけた。輸入牛肉や豚肉といった割安な食肉へと消費が流れ、和牛肉の価格が上がりづらくなっているという。農畜産業振興機構の調べによると、国産の和牛かたロースは5月の小売価格が100グラム1009円で、前年同月比3%安くなっている。

【Amazon、翌日配送を拡大 国内に宅配11拠点新設】
アマゾンジャパン(東京・目黒)は6日、宅配の仕分けなどを担う拠点を2023年中に11カ所増やすと発表した。拠点数は全国で50以上となり、現状から約3割増える。栃木や群馬、奈良など7県には初めて拠点を置く。宅配の速さを重視し、地方を含め翌日配送できる地域を拡大する。新設する宅配拠点「デリバリーステーション(DS)」は、大型物流施設から出荷した荷物を地域別に集約し、配送先に届ける中継地点の役割を担う。新設する11拠点のうち、栃木県、群馬県、富山県、山梨県、静岡県、奈良県、岡山県の7拠点は、それぞれの県で初のDSとなる。自社配送網を拡大することで、注文から配送先に荷物が届くまでの時間を短縮。拠点を新設する地域では、翌日配送が可能なエリアが広がる。アマゾンはここ数年、自社配送を強化してきた。人手不足が強まる中、個人事業主のドライバーと直接契約する仕組みを導入するなど運び手の確保にも力を入れている。 

【翌日配送 運転手不足で見直し進む】 
直近ではドライバー不足が深刻化するなか、サービスレベルの見直しが進む。ヤマトは6月、宅配便で翌日配送が可能なエリアを縮小。日本郵政グループとはメール便や小型薄型荷物といったポスト投函型の商品の仕分けや配達を日本郵便に委託することで基本合意した。

【物価高・人手不足…倒産が急増 中小企業に淘汰の波 上期4,000件】 
中小企業に淘汰の波が訪れている。東京商工リサーチが10日発表した2023年上期(1~6月)の倒産件数は前年同期に比べ3割増え、上期としては20年以来、3年ぶりに4000件台となった。新型コロナウイルス禍での手厚い資金繰り支援で延命してきた企業も多い。人手不足や物価高の逆風下でも、事業を継続できる強さが問われる環境に入った。東京商工リサーチによると1~6月期の倒産件数は4042件。産業別では、資材費高騰が続く建設業が前年同期比36%増の785件、円安による輸入物価高が響く製造業が37%増の459件と多かった。小売業は燃料代が膨らみ、25%増の434件だった。倒産企業に共通するのが人手不足や物価高だ。経済活動が正常化するなかで人手を確保できなかったり、給与水準が上がって採用できなかったりする例が増えた。中小はエネルギーや資材費高騰の転嫁も不十分。人手不足倒産の典型が飲食業で、上期は79%増の424件と過去最多となった。小規模の飲食店の倒産が増えている。又、物価高倒産も広がっている。コロナ禍前の年間倒産件数はおおむね8000件前後だった。21、22年は手厚い資金支援により2000件ほど倒産が抑えられていた。資金繰り支援として政府が導入した、実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などが企業を支えた。支援の期限切れとともに倒産件数が増えている。ゼロゼロ融資の元本返済猶予期間が終わり、返済が本格化する時期は7月から24年4月とされ、今後も高水準の倒産件数が続くとみられる。先行きを厳しくみる企業は多い。円安は大企業にはプラスに働いても中小企業にまでは恩恵は及んでいない。これが実情だ。

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