2025年9月(345号) 「創業37周年 利益最優先」

商売繁盛の法則

1988年9月1日創業37周年を迎え、38年目に入ります。
世の中滾々としている時は、サラリーマンを辞めて開業・創業する人が多くなります。特に昔の様に株式会社設立するのに資本金1000万必要でなくなり、1万円からでも設立出来るようになって、学生でも創業する時代となりました。

しかし、開業・創業は簡単でも、続ける事が難しく、日本の会社の生存率をサイトで調べてみると、5年で60%、10年でわずか6.3%、30年では何と0,025%と99%の会社が破綻しています。最近では、コロナ融資返済の行き詰まりや、仕入や経費、人件費高騰、人手不足への対応などが原因で倒産件数が過去最高と言われるようになって来ました。僕もそうでしたが、創業当時は若くバイタリティーも有り、夢を持って独立・創業するので店を大きくしたい、売上を上げたい、店を増やしたい、東京にオフィスを構えたい、更には株式公開したいなど全て大きくすることばかり考えてしまいます。

創業して5年程すると、大抵のお店や企業は波に乗って成長期に入ります。(駄目な店や企業はそれまでに潰れます)。仕事が面白くなり、売上思考、拡大志向になります。分相応なのか、まあ、考えませんよね。僕も次から次に社員を採用して、配達の車を増やし、倉庫を増やし、気が付けば借金の返済に追われ、利益より経費の方が多く、自分の給料も中々取れなくなりました。
そこで初めて”売上より利益が重要”だと気付きました。店も小さく立地も悪すぎるので、思い切って大きな通りに面した鉄工所の跡地に移転して、持ち帰りセルフ販売に目を付けました。思った通りの持ち帰りの売上が増えてもセルフ販売なので余分に人手はかかりません。

この時に気づいたのが、如何に人手をかけずに売上を上げ利益を稼ぐ事。
それまで会費も取らずに運営していた共同仕入れ販促グループ酒塾を、会費制に切り換えました。その後、アサヒビールさんからの提案でFC事業に切り換えました。すると色んな銀行から融資話が来て、現在借家の土地を買え、移転しませんか、出店しませんか?と融資話を持ちかけて来ます。
でも酒類小売り免許が自由化になれば駄目になると思い、お米や食品に力を注いで行き、常温・チルド・そして冷凍と取り扱う中で、差別化出来て、付加価値が高く、長期保存も出来て利益率も高く、小ロットで製造委託出来る「冷凍おかず」に注力しました。

物流センターを庫内作業専門に行う会社へ丸投げする事で、人手不足を解消。インターネット通販にシフトする事で、全国商圏を対象に拡大しても、営業所や配達車両人手も必要なく、欲しい興味のある人だけ対象に、広告を配信・検索にかかるように運用を外部の広告代理店に任せます。これまでの新聞オリコミチラシやポスティングチラシ広告による人的宅配事業とは雲泥の差です。人材の採用に重きを置き、大阪駅前に移転しました。西淀川本社の時は求人広告を3回打って応募が1人2人でしたが、大阪駅前だと一度の求人で数十人応募が来ます。選べるので良い人材が来てくれます。

売上主義は辞めて、電話受注は基本受けず、問合せだけの窓口にしてメールでの受注に切り換えました。24時間365日無人で受注出来て、システムで物流センターに発注が行き、納品書が発行され、委託先の冷凍物流センターでピッキングされ、クロネコヤマトで発送されます。
この仕組みだと朝9時~18時までに終われ、土日祝日も休めます。それにこの仕組みを利用して、これまで大手百貨店や通販会社、テレビ局、敷いては東京電力ホールディングス様からも業務受託しました。

如何に少ない人手で効率よく利益を稼ぐかが重要です

「利益最優先」

正に商売繁盛の法則也。

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