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プロが語る「食品通販」の世界 vol.003

季節の一大イベントである「母の日」商戦が終了。皆様は需要を取り切れましたか?

前回のコラムにて、「季節のイベント」を有効活用することの重要性をお伝えしました。
この間に「母の日」商戦がありましたが、皆様の会社・店舗ではこの需要を取り切ることができましたか?
「父の日」を来月に控え、既に通販では父の日商戦がスタートしています。
父の日商戦を有意義に過ごすためにも、まずは今年の母の日商戦を一緒に振り返ってみたいと思います。

今年の母の日商戦には、特徴的な傾向が大きく2つありました。

1つは、「直前購入割合の大幅増加」です。
本来、通販はお届けまでのタイムラグがあるため、実店舗と比べると直前購入の割合は低い販売形態です。また、直前に需要が集中することを避けること、競合店よりも先に需要を獲得することの2つの目的から、通販に取り組む会社は「超早割」「早割」などの打ち出しを行い、前倒しで需要の獲得を図ってきました。そのため、年々イベントのスタートは早くなっています。
母の日の場合、通販において繁盛店がキャンペーンをスタートするのは3月中旬です。4月にスタートするようでは、母の日のイベントに乗り遅れており、あまり大きな売上を上げることができない状況でした。

しかし、今年は大きく状況が変わりました。例年通り、我々の指導先も早くスタートを切ったのですが、どうも出足がよくないのです…。
通販市場は伸びているはずなのに、前半は前年割れで推移する会社が多かったのです。
そして、5月13日(日)「母の日」の直前の2日間程度に集中的に注文が入りました。
つまり、ギリギリまで対応をしていた店舗に注文が殺到し、
早めに注文の受付を締め切った店舗はその需要を逃す結果となりました。
我々の指導先は即日発送の体制を整えている会社が多いため、終わってみれば前年よりも大きく売上を伸ばした会社が多かったですが、例年と同様の流れで取り組んだ会社は大きく売上を落とすことになりました。


顧客の通販における購買経験が増え、「直前でも間に合う」ことが浸透した結果、このような傾向が加速したと思われます。

父の日商戦も同じような動きになることが予想されますので、「〇〇時までのご注文で即日発送」という体制を整えておくことが重要です。
もちろん、全商品においてこのような対応を行う必要はありません。特定の商品、特定のサービスに絞った形で、即日発送を受け付ければよいのです。


「花以外」検索が急増!商品の多様化で、食品業界にチャンスが到来!


もう1つは、「購入商品の多様化」です。

当然、母の日ですので「花」の需要が最も大きいのですが、例年以上に売れ筋商品は多様化していました。その兆候は、顧客の検索キーワードからも見て取れます。Yahoo!やGoogleにおいて、「母の日 花以外」という検索が急増しているのです。つまり、母の日のプレゼントを贈る意思はあるが、花以外のものをプレゼントしたいと考えている顧客が増えているということです。

バレンタインには「バレンタイン チョコ以外」、母の日では「母の日 花以外」という探し方が急増している。
ここから考えれば、父の日にも「父の日 酒以外」という探し方が急増し、売れ筋商品が多様化することが予想されます。
昨年も酒だけではなく、うなぎや干物、お菓子といった商品が父の日の売れ筋となっていました。
つまり、購入商品の多様化によって、どのような商品にもチャンスが到来していると言えるでしょう。


絆会員の皆様は食品メーカーの方が多いと思いますが、
皆様が熱心に製造された商品は様々な用途で利用されるものです。

例えば、酒蔵の方が製造された日本酒は、日本酒という商品分類のみならず、
母の日商品にも、父の日商品にもなるということです。

つまり、そのような用途に対応し、積極的な提案を行うことで、
対象となる市場規模は拡大するのです。
今の商品分類だけが、市場ではないのです。


季節のイベントについて、2回に渡ってお伝えしてきました。

食品の既存市場が縮小する中で、伸びている通販市場に参入すること、季節のイベントという用途を付加することを真剣にご検討いただければと思います。
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