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3.42022
プロが語る「食品通販」の世界 vol.035
3.どちらにも影響を与える手法
前回のコラムまで、「2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」である(1)メディア、(2)プレスリリース、(3)実店舗からの誘導について解説しました。あくまで優先順位は、「1.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン経由で集客する手法」からスタートし、十分な集客数を確保できない場合は「2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」を足していくことが基本となります。
しかし、「2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」には、メディア活用のように爆発力のある施策もありますし、実店舗からの誘導のように全社的な相乗効果を発揮する施策もあります。特に、プレスリリースや実店舗からの誘導のようにリスクのない施策については「1.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン経由で集客する手法」と同時並行で進めていくのがよいでしょう。
1.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン経由で集客する手法
(1)SEO対策 (2)リスティング広告
2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法
(1)メディア (2)プレスリリース (3)実店舗からの誘導
3.どちらにも影影響を与える手法
(1)ブログ (2)アフィリエイト
3.どちらにも影響を与える手法
(1)ブログ
本コラムより、「3.どちらにも影響を与える手法」について解説していきます。「3.どちらにも影響を与える手法」の1つ目が「ブログ」です。ブログとはWeblogの略であり、日々更新される日記的なサイトの総称です。既存客に対してスタッフ日記などで親近感を訴求する使われ方が多いですが、その特性として「検索エンジンで上位表示されやすいこと」も魅力です。
既存客との関係性構築だけを考えれば、成長著しいInstagram、Twitter、FacebookといったSNSを活用した方がよいでしょう。SNSの方が「リアルタイム性」が高く、「個人」かつ「素」の情報を中心に構成されており、顧客との強い関係性構築に向いています。また、親近感という観点で考えれば、文字情報だけではないYouTubeの方が優れているでしょう。つまり、既存客との関係性構築だけで考えればブログは必要ないのです。
経営の観点からブログを利用するメリットは、以下の2点と言えます。
①ブログ自体の流入経路対策 ②HPのSEO対策
①ブログ自体の流入経路対策
ブログは更新が容易であり、一般的に更新頻度が高くなります。また、ブログの各記事は1ページとカウントされます。そのようなことから、ブログは「ページ数が多いサイト」となります。
内的SEOのポイントとして、「④【内的SEO】インデックス数は競合に比べて十分か?」という項目を説明しました。インデックス数とは、「検索エンジンが認識しているサイトの『ページ数』」のことであり、これも検索エンジンが重視する項目の1つです。簡単に言えば、「冊子のような薄いサイトよりも、百科事典のような厚いサイトの方がよいサイトである」と検索エンジンが評価するということです。
ブログはページ数が多いサイトですから、当然のことながら検索エンジンに高い評価を受けます。そもそも、ブログ自体が検索結果上位に表示されやすいサイト構造なのです。また、アメブロなどのブログポータルサイトでは、そのポータルサイト内での流入経路があります。つまり、「検索エンジン」「ポータルサイト」という2つの流入経路対策に、ブログは活用できるのです。
②HPのSEO対策
上記はブログ自体の流入経路対策であり、顧客はブログへと流入します。それ以外にも、サイト自体を強くすることにブログを活用できるのです。
弊社の支援先に、熊本県の食品メーカーである(株)千興ファーム様があります。BtoC向けのネットショップである「菅乃屋」では、ブログを活用することでページ数を増やしています。商品数は137商品ですが、検索エンジンが認識しているページ数は2,840ページという膨大なページ数になっています。そのため、上位表示させたい「馬刺し」というキーワードで常に上位表示されており、ここから多くの新規客を獲得することに成功しています。
小売業の方は取り扱い商品数を増やすことで必然的にページ数も増えていきますが、製造業の方は商品数で対策を行うことは難しいでしょう。そのため、商品数以外でページを増やす方法が必要になります。
ブログは、専門的な知識が一切必要ありません。それにも関わらず、ブログ自体の流入経路対策やサイトのSEO対策に活用できるのです。顧客対応というよりも、集客対策としてブログは活用すべき施策なのです。次回のコラムでも、引き続きブログの重要ポイントについてお伝えしていきます。
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