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プロが語る「食品通販」の世界 vol.010

「多店舗展開」した上で、
「ローコストオペレーション」を徹底すること!

前回のコラムでは、「多店舗展開」の重要性について解説しました。インターネットの中にも「商圏」が存在しており、この商圏は「ポイント」で形成されています。そのため、多店舗展開しなければ、全顧客にアプローチすることができません。また、多店舗展開することで、コピーライティング、写真、デザインといった初期投資が分散されます。つまり、多店舗展開を前提とした戦略でネットショップに参入することが重要なのです。
食品ネットショップの場合、「自社サイト」、「楽天市場店」、「Yahoo!ショッピング店」、「Amazon店」という4店舗体制が基本になります。中でも、Yahoo!ショッピング、Amazonは急成長しており、2020年代前半には楽天市場の流通金額を超えることが予想されています。絆会員の皆様には、この時流をしっかりと捉え、今の段階から4店舗体制を築いていただきたいと思います。
(前回の記事はコチラから)

さて、今回のコラムでは、「多店舗展開する際のよくある質問」について解説していきます。

多店舗展開のよくある質問1

同じデザインで顧客が混同するのではないか?
よくある質問の1つ目は、「同じデザインで顧客が混同するのでは?」というものです。
基本的には全く同じデザインで多店舗展開するため、確かに見比べてみてもどの店舗なのかを一目で理解することは難しいものです。URL(アドレス)が違いますし、ショッピングカートに商品を入れた際に違いはありますが、ネットショップに不慣れな顧客にとっては混同してしまうことでしょう。しかし、実際にはこのような混同はほぼありません。
自社サイトで購入する顧客の場合、ヤフーやグーグルなどの検索エンジンを経由して自社サイトへたどり着きます。ショッピングモールで購入する顧客の場合は、ショッピングモール内で検索等を行うことで、自社のショッピングモールサイトにたどり着きます。
つまり、流入経路毎にたどり着く店舗が最適化されており、顧客の混同はほぼありません。
実際、私の指導先で店舗を間違えた購入というものはほぼ起こっていません。

多店舗展開のよくある質問2

業務の効率化をどのように図ればよいのか?
よくある質問の2つ目は、「業務の効率化」に関するものです。
そもそも、ネットショップという事業は、「固定費」が小さく、「変動費(特に広告宣伝費、物流費)」が大きいビジネスです。
つまり、固定費の増加、中でも人件費の増加には十分注意して運営を行っていく必要があります。商品によっても異なりますが、成功している食品ネットショップは1人当たりの年商が1億円程度、つまり年商3億円だとすれば3人で運営を行っています。

多店舗展開した場合、「受注処理」が非効率になります。店舗毎に処理を行うシステムが異なるため、複数のシステムを使わなければならないからです。そこで、受注の一元管理システムを導入します。
このシステムを導入することで、全店舗の受注処理を1つのシステムに集約できます。
メジャーなシステムの1つにネクストエンジンというものがありますが、月額1万円から利用できるので費用対効果は抜群です。

多店舗展開のよくある質問3

どの店舗に特に力を入れて販売すればよいのか?
よくある質問の3つ目は、「どの店舗に力を入れるべきか?」というものです。公的なデータは公表されておりませんので、我々の推計になりますが、食品ネットショップにおける各市場の流通金額のシェアは自社サイト:50%、楽天市場:30%強、Yahoo!ショッピング:10%強、Amazon:5%弱といった形になっています。当然、市場規模の大きい自社サイトに力を入れていくことが重要になります。
また、自社サイトの強化を行えば行うほど、連動してショッピングモールサイトの売上も上がっていきます。自社サイトの強化はインターネット内での露出強化につながっており、インターネット内で自社のことを知ったショッピングモール利用顧客が、自社のショッピングモールサイトで購入を行うからです。この逆の流れはありません。そのため、何よりも自社サイトを優先的に強化していくことが重要になるのです。

ぜひ、多店舗展開した上で、ローコストオペレーションを徹底し、自社サイトの強化を図っていただきたいと思います。

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