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2.262020
プロが語る「食品通販」の世界 vol.021
「検索エンジンマーケティング」→「検索エンジン外マーケティング」の順が原理原則!
前回のコラムでは、ネットショップの新規集客における「優先順位付け」についてお伝えしました。ネットショップの新規集客は、大きく「検索エンジンマーケティング」と「検索エンジン外マーケティング」があります。そして、「Yahoo!やGoogleといった検索エンジン経由で集客する手法」、「Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」、「どちらにも影響を与える手法」といった3つに分かれます。
1.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン経由で集客する手法
(1)SEO対策
(2)リスティング広告
2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法
(1)メディア(4大メディア)
(2)プレスリリース
(3)実店舗からの誘導
3.どちらにも影響を与える手法
(1)ブログ
(2)アフィリエイト
検索エンジン経由で流入する顧客は、何らかのキーワードで検索を行ったわけですから、探し物や悩み事が明確なのです。つまり、検索エンジン経由の顧客は「目的買い(目的来店)」であると言えます。逆に、「2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」で流入する顧客は、キーワード検索等を行ったわけではありません。つまり、これらの顧客は「衝動買い(衝動来店)」であると言えます。
そのため、「1.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン経由で集客する手法」からスタートすることが重要です。目的買いの顧客は、始めから商品購入に対する前向きな意識を持っているのです。ただ、自社が欲しいキーワードで検索結果の1位表示を達成した場合、十分な集客数を確保できるでしょうか?十分な集客数を確保できない場合は、「2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」を足していく必要があるのです。
「自社が欲しいキーワード」だけで十分な集客数を確保できるか?
例えば。。。私の支援先に、山形県で焼肉店を運営する(有)肉のさかの様があります。米沢牛の専門店という、カテゴリーキラー(分類専門店)のネットショップ事業を運営しています。米沢牛の専門店ですから、最も重要視しているキーワードは「米沢牛」になります。この米沢牛というキーワードは、どのくらい検索されているのでしょうか?まずは、この検索数を把握することが重要になります。
Googleのキーワードプランナー、aramakijake.jp等、検索数を調べるサイトは多く存在します。そこで米沢牛というキーワードの検索数を調べますと、Yahoo!JAPANで13,311回、Googleで10,890回となっています。これは月間の検索数です。そして、検索した際に何位に表示されるかによって、想定される集客数もわかります。1位に表示された場合、Yahoo!JAPANで5,631人、Googleで4,606人ということです。
つまり、米沢牛という検索で1位表示された場合、このキーワードから流入する月間の顧客数はYahoo!JAPANとGoogleを合わせて10,237人です。ネットショップでは購入率のことを転換率と呼びますが、新規客の転換率は1%程度です。これにより、米沢牛という検索で1位表示された場合、10,237人×1%=約102人の月間購入数が期待できるということです。
(有)肉のさかの様の客単価は約11,000円/件ですので、102件×11,000円/件=約112万円の月間売上となります。あくまで、これは米沢牛という検索を行った顧客のみの数字であり、店舗名を検索した顧客ではありませんので、ほぼ新規客と考えてよいでしょう。そのため、実際にはここに既存客の売上が積み上がることになります。(有)肉のさかの様は、このような対策のみで年商1億円のネットショップ事業を築いています。
同じ牛でも、熊野牛は1位表示された場合の月間の顧客数は500人です。熊野牛という検索で1位表示された場合、500人×1%=5人の月間購入数となります。客単価が11,000円/件だったとしても、5件×11,000円/件=約6万円の月間売上です。これでは十分な売上を確保できないため、「2.Yahoo!やGoogleといった検索エンジン以外から集客する手法」「3.どちらにも影響を与える手法」に取り組む必要があります。
検索エンジン外マーケティングが必要か否かは、自社が欲しいキーワードの検索数によって決まるのです。次回のコラムより、各新規集客手法の重要なポイントをお伝えしていきます。
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