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2025年1月(337号) 「 常識にとらわれない経営」

商売をしていると、12月は忙しく、1月2月は暇だと決めつけている経営者が多い。このように決めつけると”そのようになる”。
業界の常識にとらわれず、1月2月を忙しくしてやろうと必死に考えて行動すると、忙しくなり利益が出ると言うのが「常識にとらわれない経営」だと凄く重要な考え方だと思っています。
育ててくれた祖母から「出る杭は打たれる」と思わずに「打たれても突き出るようになれ」「3+3=6、3×3=9だと覚えるより、何故9になるか考えなさい」と子供の頃良く言われました。
酒屋で働いている時は、注文を聞くと直ぐ配達していましたが、自分で宅配専門店として独立したら曜日別・時間帯別配達を実施しようと決めて実施して、直ぐ持って来てほしい注文には対応しませんでした。理由は定期的に継続して利用される顧客は、こちらの曜日と時間帯に合わせてくれますし、「すぐ届けます」と言われると来るまで待っていないと行けないと良くお客様から聞きました。だから独立したらこの地域は(月)と(木)週2回配達して9時~12時・13時~15時・16時~19時・19時~21時と配達時間を決めてお客様に案内するようにすると、ものの見事に合わせてくれ、事前に注文をいただける固定客が増えていきました。電話注文を受けて直ぐに配達する一般の酒屋より何倍も効率が良くなり、多く利用してくれる優良顧客が増えました。

ところが親切な近所の酒屋のご主人が、「堀田君、注文を聞いたら出来る限り早く配達しないとお客さん無くなるよ。そんな横着なやり方は辞めときや」と言われました。その時は、説明しても理解してくれないと思い黙っていました。お客様からはあらかじめ来る時間帯が解ると凄く便利だと喜ばれ、固定客が増えて次から次に社員を採用し、当時は組合に販売報告書を毎月提出するので、どこの酒屋がいくら販売しているのか解るので皆さん首をかしげて最初は「値引きして販売しているやろ」と組合から税務署に呼び出され、説明して組合の酒屋が帰ってから政務書の関税課の課長に、「いやー堀田さんのお陰で尼崎などに流れていた販売が戻って来てお陰で助かっています。これからもどんどん販売して下さい。」と頭を下げられました。
そして酒屋の仲間を募集して共同仕入れ共同でチラシ作成するグループを作り広げていった時も問屋やメーカーからノウハウの安売りをせずに直営店の展開をしないと勿体ないと良く言われました。
僕は、酒免許が自由化になれば酒をメインにした酒屋は殆ど潰れると思っていたので、販売力を付けて酒類以外の食品をオリジナルで仕入れたいと思っていました。だから仲間を集めて力が付いて来たのでFCに契約を変えてシステムを自社で開発し、ネットワークを構築しました。
そのシステム開発の際にも周りから大反対され、当時は個別の酒販店システムを導入して単独機で使用していました。だからコンビニのように本部と加盟店が繋がらず、システムと言っても個別のお店の販売管理がメイン。一店舗は小さくてもシステムで繋がった受発注を前提で行うからメーカーも組織小売業としてみなして好条件を提示してくれ商談もスムーズに出来ます。
ところが当時酒販店が使っていたのは酒販店専用の単独の販売管理システムで、お店とお店が繋がっていません。そこで酒販システム開発会社に相談すると、月々のレンタルなんで無理。買取のリース支払いでなければ出来ませんとキッパリ断られました。
この酒販システム開発会社はその後破綻しました。その後、今日の様にクラウド型が普及してアプリになる中で、業種に絞った単独のソフト会社は殆ど破綻しました。
これまでの常識にとらわれていたからです。
酒販店を対象にした宅配FC事業を支えてくれていた酒問屋からも食品ばかり強化され酒をもっと販売してくれないと困ると良く言われましたが、酒類販売免許が自由化になり、酒の売上が激減。お米や県産品の売上がどんどん増える中、問屋にとっても酒よりはるかに利益率が高い食料品の売上が増えて行くとお礼を言われるようになりました。
今ではすっかり当たり前となった冷凍おかずを開発販売する際にも多くの人から反対されました。溶けるのにどのように加盟店まで届けるのか?お客様にどのように届けるのか?とみなさん常識で捉えるから出来ないと言う発想になるのです。
常識にとらわれず、どのようにすれば出来るのかを真剣に考える事。
念じて祈り強く思う事です。
強い思いは必ず実現します。
2025年年の始まりにふさわしいタイトル「常識にとらわれない経営」
これまた商売繁盛の法則也。
今年も宜しくお願い申し上げます。

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