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2017年7月(247号) 自分と相性のよいものを見い出すこと

【自分に何が向いているのかを見つけることが大切】
昔から伝わる諺(ことわざ)に、天は二物を与えずという言葉があります。これは、天は一人の人間にいくつもの長所や才能を与えてくれないということ。せっかく授かった長所を徹底して伸ばしなさいという教えです。そのためには、自分に何が向いていて、何が向いていないかを常に見極めなければなりません。人間は行動を通じて学習する生き物である以上、向かないことを行っても身に付かず、頑張っても人並みか、またはそれ以下ぐらいにしか成長しません。反対に自分と相性の良い場合は、少しの努力で簡単に身に付いて、思った以上に成果が出ます。そして周りからもほめたたえられます。ところが実際には、自分に向いているかを問わないまま行っている人が案外多いのです。そこで大切なのが、自分と相性がよいのか?向いているのか?を常に意識することです。予想以上に成果が上がったこと、そんなに努力していないのに成果が出たこと、苦にならなくて楽しい仕事、時間がすぐ経過する仕事などは、相性がよいということになるので、徹底して伸ばし、徹底して注力することが大切です。

【相性の良いものを見つけたら、徹底して打ちこむこと】
故)中村天風先生の著書「自分の責務を全うする」に、自分と相性のよいものを見出し、世の人のために尽くす、という教えがあります。相性のよい人と結婚して子供をもうけ、育て、幸せな家庭を築く。また、自分と相性のよい仕事を見い出し、成果をだすということは世の人のために役に立つということになります。僕は酒屋のアルバイトが好きでした。お客様と会話する仕事は相性がよいと思いました。酒屋で独立したのですが、お酒だけでなく、米作りやおいしい「食」、トータル的に「食べる」ことに相性がよいように思いました。地方に行くと、その地域で売られているご当地グルメを見て、これは売れるな?これは売れないなぁ?といつも考えています。この商品は、少し味を変えたら、名前を変えたらと・・・。生産者(畜産家、漁師、農家など)さんや職人(杜氏や料理人など)さんとの相性もとてもよく、しかもこだわった人ほど相性がよい。不思議ですよね!おかげで小売業なのについつい、生産者から直接仕入れるようになるのです。もし僕が酒屋なので酒だけの販売にこだわり続けていればどうなっていたか?自分との相性を見極め、相性のよい「食全体として」の仕事を見い出したからこそ、今があり、これからがあると思っています。そして卸には向かないと思っています。直接消費者への販売、しかも宅配が向いています。なぜか気を使わなくてよいからです。欲しい人が買ってくれればよいと割り切れるからです。楽しくて生き生きして充実した人生を全うするには、自分との相性のよい仕事を見出すこと、自分を奮い立たせるもの、そこに徹底して打ち込むことです。弱点を気にするな!強みを気にして伸ばすこと!そのためにも自分との相性のよい仕事を見い出すこと!・・・これまた商売繁盛の法則なり。・・・・

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