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廣瀬先生の徒然日記 vol.016


今年もインフルエンザが大流行りです。みなさん、大丈夫ですか?
お住まいの地域のインフルエンザの流行や対策については、厚生労働省や国立感染症研究所から発表されています。どれくらい流行っているのか、どんな対策をすればいいのか、ちょっとサイトを覗いて確認してくださいね。
インフルエンザや水痘、百日咳など、いくつかの感染症について、「警報・注意報」が発表されています。この「警報・注意報」システムは、厚生労働省・感染症サーベランス事業により、全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関を受診した インフルエンザ患者数が週ごとに把握されています。過去の患者発生状況をもとに基準値を設け、保健所ごとにその基準値を超えると注意報や警報が発生する仕組みになっています(国立感染症研究所より)。表に示すように、警報レベルは大きな流行の発生・継続が疑われることを示します。警報には、流行発生警報と注意報の2種類があります。警報の意味は、大きな流行が発生または継続しつつあることが疑われるということです。注意報レベルは、流行の発生前であれば今後4週間以内に大きな流行が発生する可能性が高いことを、流行の発生後であれば流行が継続していると疑われることを示します。
(国立感染症研究所より)

2019年第2週の定点当たり報告数は38.54(患者報告数190,527)となり、前週の定点当たり報告数16.30より増加した。 都道府県別では愛知県(75.38)、熊本県(58.79)、岐阜県(53.94)、鹿児島県(52.34)、静岡県(52.22)、福岡県(51.87)、高知県(50.19)、長崎県(48.66)、佐賀県(46.18)、宮崎県(44.43)、福井県(43.89)、長野県(43.87)、沖縄県(41.76)、埼玉県(41.33)、千葉県(41.33)、三重県(40.15)、滋賀県(39.79)、茨城県(39.41)の順となっている。46都道府県で前週の報告数より増加がみられたが、1県で前週の報告数より減少がみられた。 全国で警報レベルを超えている保健所地域は358箇所(1都1道2府38県)、注意報レベルを超えている保健所地域は193箇所(1都1道2府39県)となった。 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約163.5万人(95%信頼区間155.5~171.6万人)となり、前週の推計値(約58.6万人)より増加した。年齢別では、0~4歳が約19.0万人、5~9歳が約21.7万人、10~14歳が約14.6万人、15~19歳が約10.3万人、20代が約17.9万人、30代が約17.8万人、40代が約20.2万人、50代が約16.8万人、60代が約12.6万人、70代以上が約12.6万人となっている。また、2018年第36週以降これまでの累積の推計受診者数は約328.5万人となった。 基幹定点からのインフルエンザ患者の入院報告数は2,657例であり、前週(1,252例)より増加した。47都道府県から報告があり、年齢別では0歳(113例)、1~9歳(504例)、10代(79例)、20代(30例)、30代(44例)、40代(73例)、50代(100例)、60代(268例)、70代(506例)、80歳以上(940例)であった。 国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2018年第50週~2019年第2週)ではAH1pdm09、AH3亜型、B型の順であった。

国立感染症研究所ホームページ(https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html)より

国立感染症研究所感染症疫学センターでは、インフルエンザ流行に 関連する参考情報として、この「警報・注意報発生システム」により 得られた情報の一部を還元提供いたします。具体的には、都道府県ごとに警報レベルを超えている保健所があれば、 赤色系3段階で、注意報レベルを超えている保健所があれば、黄色系3段階で示してあります。色の段階は各都道府県の保健所数に対して警報・注意報レベルを超えている保健所数の割合です。また、都道府県ごとに全保健所数と警報・注意報レベルを超えている保健所の数を見ることもできます。

 

警報・注意報レベルを超えている保健所数の割合


警 報

大きな流行の発生・継続が疑われることを示します。

70 —> 100%

 

30 —> 70%

 

0 —> 30%

 


注意報

流行の発生前であれば今後4週間以内に大きな流行が発生する可能性があることを、流行発生後であればその流行がまだ終わって いない可能性があることを示します。

70 —> 100%

 

30 —> 70%

 

0 —> 30%

 

ところで、国立感染症研究所および厚生労働省結核感染症課の報告では、インフルエンザ累積推計受信者数(定点医療機関を受診した報告数を全国の医療機関の施 設数で割り戻す)を見ると、年齢群割合は幅広く、男女比も1:1です。一方、インフルエンザによる入院患者の年齢層は60歳以上が多く、高齢化に伴い重症化することがわかります。高齢化に伴い、既往症がある場合も多く、免疫力も下がっているので、感染症には気をつけたいものです。また、少しでも体調が悪いと感じたなら無理はせず、かかりつけ医を受診してください。もしも、ご家族に認知症の方がいましたら、自分自身で風邪を引いたことがわからない場合がありますので周囲の人が観察してあげてくださいね。認知症の話題は別の機会にしたいと思いますが、アルツハイマー型認知症の経過の図を紹介しますので参考にしてください。



最良の対策は免疫力アップ!

鼻水が出たり、のどが痛くなったり、咳(せき)が出たり、発熱したり――さまざまな症状に悩まされる風邪ですが、その実態は何でしょうか?
風邪の病原体は一つではありません。
それどころか、風邪の大半はウイルス性とされながら、細菌性のものもあります。また、原因となるウイルスも細菌も、種類がたくさんあります。そのため、風邪を薬で治そうとしてもなかなか簡単にはいきません。
一方、インフルエンザの病原体はウイルスで、抗インフルエンザウイルス薬によって予防や治療ができます。ただし、インフルエンザウイルスの種類もさまざまなので、予防効果は100%というわけにはいきません。
風邪やインフルエンザへの最良の対策は、免疫力を高めて感染しにくい身体になることといえます。

—-風邪とインフルエンザの違い—-

インフルエンザの大きな特徴の一つは「高熱が出る」こと。
38℃以上の発熱はインフルエンザの可能性があります。また、風邪よりも重症化しやすいので、早めの治療が肝心です。インフルエンザは抗ウイルス薬で治療できますが、体内に入ったウイルスが増殖したあとでは、その効果は弱くなってしまいます。
ウイルスが最大量に増えるのは感染から約48時間後。その前に治療を受けることが早い回復につながります。

免疫力が低いほど病原体は身体の奥へ侵入
鼻や口から入った病原体は、気道(空気の通り道)を通り、のど→気管→気管支→肺へと侵入していきますが、免疫力を高めておけば、途中でくいとめることができます。

さて、どんな時に免疫力が低下するのでしょうか?

1.疲れた時や体が冷えた時
“うっかり風邪をひいてしまった”ときのことを振りかえってみると、疲れていたり、睡眠不足だったり、身体を冷やしてしまったという場合が多いのではないでしょうか?こうした状況では、免疫力が低下しています!
複数の要因が重なれば、さらに免疫力は下がるので、「疲れているときに寒い場所で長時間過ごす」「睡眠不足のまま無理をする」といったことがないように、身体をいたわることが大切です。とにかく体を温めましょう!
2.夜、寝ているとき
「朝、起きたときに体調が悪くなっていた」ということがありませんか?
免疫力に深く関係している細胞の一つにNK細胞があります。その役割は、ウイルスに感染した細胞などを攻撃して身体を守ること。しかし、夜になるとあまり活発に働かなくなる性質があります。そのため、寝ている間にウイルスの侵入をゆるしてしまうことがあるのです。就寝中に身体を冷やさないことが大切。とくに首のまわりを暖かくすることがポイントです。
◎おすすめ
首のまわりに肌触りのよいスカーフなどを巻いて寝る
3.加齢とともに低下
どんなに健康な人でも、免疫力は加齢とともに少しずつ低下します。「風邪なんかひいたことがない」という人も風邪をひきやすくなりますので、油断しないことが肝心!また、高熱などはっきりした症状が現れにくくなるため、身体がだるかったり、食欲がないといった体調の変化にも注意しましょう。

感染防止プラス免疫力アップで防ごう!

必ず行ってほしいのが、手洗い・うがい・マスクです。
風邪もインフルエンザも、空気中に飛び散ったり、手などに付着したウイルスや細菌から感染します。うがい・手洗いを徹底しましょう。
ぬるま湯にはちみつを少し入れてうがいをすると、のどがうるおって効果的です。
マスクは、風邪予防のためにも、風邪を人にうつさないためにも必需品。ガーゼよりも目の細かい不織布のマスクを使用しましょう。顔に密着させることも重要です。
次に湿度を保つです。
乾燥した空気の中では、風邪やインフルエンザのウイルスが感染力を長時間保持するといわれています。また、のどが渇くと粘膜のバリア機能が低下して、感染しやすくなります。加湿器を利用したり、ぬれたタオルを干すなどして、部屋の湿度を50%前後に保つようにしましょう。
そして、なにより食事です。
風邪を防ぐ最大のポイントは免疫力を高めることなので、日ごろから栄養バランスのよい食事をすることが風邪予防になります。また、風邪が流行する時期には、免疫力アップに役立つビタミンCなどをたっぷり摂るのもおすすめです。
風邪をひいてしまったときは、胃腸の機能も弱るので、消化がよく水分の多いものを摂り、ビタミンやミネラルも上手に補いましょう。
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