新着メディア情報
7.262018
ホッタの本音 今週のレポートNO.755
【ウォルマート日本撤退 西友売却 買手探し難航も】
アメリカ本社の世界小売最大手のウォルマートが傘下の西友の売却に向けて動き出したと報道されました。日本市場は人口減少・人手不足・業態を超えた小売業の競争が激しくなる一方である。西友の店舗は国内335ヶ所にあり従業員2万人超。国内有数の規模を持ち、売上高は7千億円前後と推定され、駅前の好立地に多い店舗の半数は自社所有とみられ、資産価値も高いとされる。首都圏
などに大型物流拠点を置き大量仕入れによる販売でコストを削減するウォルマート流の「EDLP(毎日が安売り)」モデルを日本で築いた。優良顧客のカード会員は150万人超とされる。想定される売却額は3千億円~5千億円と高額だが、コンビニを子会社化した伊藤忠商事や三菱商事、更にはアマゾンに対抗して今年資本業務提携し楽天西友ネットスーパーを設立した楽天など売却候補先は色々あると考えられる。売却話を一斉に報道されたウォルマートは特定の相手と売却協議はしていないとコメントを出したが、水面下で話が進んでいるようで、もし有力な買い手が現れなければ55年間消費者から親しまれた西友の看板が失われる事になりかねない。一世を風靡した大手食品スーパー西友。先日も安売りで有名な大阪のスーパー玉出が売却を発表。EC通販の市場規模が拡大していく中、流通業界の再編が加速しそうです。
【ビール系出荷量が最低更新 1月~6月】
キリンビールが業界1位のアサヒビールを追い抜く勢いだとされるビール業界だが、今年も半期が終わり6年連続でビール系出荷量が過去最低を更新したと発表。ビールが6.4%減の8,823ケース、発泡酒が8.4%減の2,414ケース、最も割安でメーカーとしては一番利益の取れる第三のビールは1.9%増の7,099ケースと5年振りに前年を超えた。第三のビールに強いキリンとサントリーの出荷量は前年越え。アサヒとサッポロは出荷量が減少した。国内では人口減少・少子高齢化で今後も出荷量の減少は続くものと見られます。大手メーカーは国内では生産性効率を重視してコストを出来る限り削減し、販売は海外へシフトしていくでしょう。
【百貨店各社 くらしの相談を展開】
百貨店と言えば買い物する場所。ところが最近は、美容アドバイスや育児相談などくらしを支援するサービスを行なっています。そごう・西武では自分のスキンケアはこれで良いのだろうか?お肌のトラブルはもちろんの事、経年によって今後どうなるかは解らない。これらの悩みに専門機器を使いお肌の状態を分析。専門販売員がブランドを越えて最適な商品を提案してくれるサービス「キレイステーション」や、助産婦の資格を持つスタッフが常駐し、妊娠中や出産後のちょっとした悩みや不安、子供の発育などの相談にも対応してくれる「プレママステーション」があります。また、伊勢丹・三越では肌や髪・瞳の色からお客様に似合う色を見つけてくれる「カラー診断」後、似合う服をアドバイスしながら買い物の同行も無料で行なっている。などあらゆる暮らしの相談窓口を開設する百貨店が増えて来たとの事。手荷物預かり、冷蔵ロッカー・靴のアドバイス・助産師相談コーナー・肌診察・日本酒のアドバイス・食事相談・パーソナルスタイルなど有料のメニューもあるようです。百貨店の立地特性上働くママやキャリアウーマン・アクティブシニア層の客層が多く、今後もサービスの充実は拡大されると思われます。時短や健康的な食事としてわんまいるの健幸ディナーの紹介も期待したいところです。インバンドも含め高額消費が好調で売上増が続く百貨店。豊富な資金も活用して店舗改装やシステム投資、海外での出店強化に加え、全国141店舗でブレミアムフライデーに合わせたセール企画を実施するとも発表。商品だけならネットで買える時代。かゆいところに手が届くサービス。ここに来て豊富な資金を持つ百貨店各社は積極的にマーケティングを模索しだしました!
【2017年就業構造調査 育児世代の働く女性75% 過去最高】
人手不足に拍車がかかる中、政府も企業も働き方改革や時短勤務など多様な働き方を認めて、出産・育児・親の介護支援などを充実させ、女性の獲得に力を入れており、15歳~64歳の女性の有職率は68.5%に上り最高となりました。出産や子育てを機に離職する割合は減少傾向にあり育児中の働く女性は全ての年代で増えている。高齢者の就労率も高まっている。600代前半まで働く事が一般的になってきたとの事。65歳以上の有職率も上がっている。この事は商品やサービスを提供する側にとっては認識を大きく変える必要がある。この度の政府の働き方改革によって残業を禁止する動きで、帰宅時間が早くなり、スポーツクラブや習い事に通う人も増えています。けれど帰宅途中に買物して自宅で調理する人は減り、惣菜や冷凍食品を利用。若い人はマクドナルドなどファストフード店に立ち寄り夕食を済ませてスポーツシムに通う人が増えていると報道されていました。「風が吹くと桶屋が儲かる」と言うたとえ話があるように、どのように紐付いて何が売れるのか?ライフスタイルの変化により消費は変わります。この就業構造調査は我々ビジネスマンにとっては重要な調査内容です。15歳以上の有職者数は6,621万3,000人で男性が3,707万4,100人、女性が2,9133万8,900人。12年比で男性0.9%、女性5.3%と増えたと報道されていました。これにフリーターやフリーランサーを加えると更に労働人口は増えていると思われます。
【リンガーハット通期の増益計画に暗雲 3月~5月の純利益55%減】
たまたま知人がリンガーハットさんの店舗設計で関わっており、弊社でも販売させて頂いているので目に留まった減益の見出し。先週はスパゲティーのサイゼリアの減益が報道され、丸亀製麺のトリドールも厳しいとの事。好調な冷凍食品の中でも唯一うどんは前年を割り込んでいる。スパゲティーも7年周期の法則から考えると昨年あたりから前年を割りだしたようです。好調だったちゃんぽんや坦々麺などのブームにも陰りが見えて来ました。どうも太麺の人気が無いようです。ブームが上昇するときも減少するときも偶然の一致が3つ以上重なった時に起こります。グルテンフリーや炭水化物抜きダイエット、太麺から細麺に、薄味から濃い味(濃厚)へのシフトなど。反対に落ち込んでいた蕎麦が復活したように感じます。細めで固めの麺、血液をサラサラにするルチンが多く含まれるそば粉の割合が多い方が人気に。高齢者割合が高い日本の人口構造上、働く女性が増えた事により繊維質も多い蕎麦は便秘や肌荒れなど美容への意識の高まりにも最適です。
【フリーな働き方 ネットで多彩 クラウドワーカー500万人を超える】
ネット上で企業が仕事を発注しフリーランスなどの個人が請け負う「クラウドソーシング」が拡大している。「クラウドワーカー」と呼ばれる労働者が2018年末で500万人を超えて国内労働者の7%を占めるようになって来た。会社や組織に属さず個人で仕事を受ける若者や、子育て中の女性など柔軟な働き方を求める人の受け皿になり、人手不足の緩和にも期待できそうです。これらを後押ししているのがインターネット通販で、自宅やコーヒーショップ、パソコンさえあればブログや写真を投稿できサイトデザインやコーディング・サイト更新も容易に出来ます。実際に月収何百万も稼ぐブロガーやインフルエンサー・料理レシピ作家・ユーチューバーやデザイナーなど多く存在しています。高校生の将来就きたい職業はユーチューバーやブロガーです。大手通販会社ではこのようなクラウドワーカーを大量に採用し始めました。今後はこのフリーな働き方をする方達をいかに活用するかも重要なマーケティングやマネージメントになって来たと言う事です。
【鰻・ウナギ 高いから好調「丑の日」】
稚魚が獲れないと言われ年々鰻の価格が上昇しています。しかし値上がりと共に売上げも上がっています。日本人は昔から、鰻登りで縁起が良く栄養素が豊富で低カロリーなため夏バテ解消に疲労回復の効果があるため、土用の丑の日に鰻を食べてきました。近年の品薄により価格は高騰している。牛丼の吉野家は12日から40円値上げしたが、鰻の量が多い1,000円以上のメニューが人気だと言う。大戸屋は500円値上げして2,500円にしたが影響はないと言う。すかいらーくが展開する「夢庵」の鰻重は2,499円。コンビニや食品スーパーでも売上が軒並み1割超伸びている。イオンでは中国産の売上が減少。国産ウナギは好調で割高でも質やボリュームを重視する消費者の傾向がうかがえるとコメントした。この事は鰻だけに限らず食品全体に言える事で、安心・安全で出来立て・保存・簡単調理がビックキーワードです。鰻を尻目に穴子や鱧は苦戦しているようです。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。