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2017年11月(251号) 一流の経営者は他人の能力で仕事をする

【フリーランスの時代へ】
 東京恵比寿のガーデンプレス内に、昨年オープンした飲食店が、オーブン当初より人が集まらず開店出来ない、と学生時代からの友人で多くの繁盛店の設計デザインを手掛けている店舗デザイナー(創楽舎)の横井先生から聞きました。介護や運送業界、建設業界のみならず外食産業でも深刻な人手不足です。それもそのはず、近年フリーランサーと呼ばれる個人で仕事を請け負う個人事業者が急増しています。ブロガーやインフルエンサー等、急速に普及するSNS。弊社の健幸ディナーでもアフィリエイト広告と言って売上に対して成果報酬で広告料を支払うブロガーさんの提携が5600人を超えました。記事を書きたいブロガーと書いて欲しい企業との間を取り持つプロバイター会社も存在しています。ブロガーの多くはフリーランサーと呼ばれる個人事業者で、仕事の合間や休日を利用し、自宅や喫茶店で記事を書いています。
プロバイダーが掲示するブロガーの年収は、高い人では1億円を超えています。インスタグラムに写真と一緒にコメントを投稿するインフルエンサーもしかり、自分で撮影・編集した動画をユーチューブにアップして宣伝するユーチューバーが稼ぐ額はとんでもない数字です。これにサイトをデザインするデザイナー、コーディングするプログラマーなどを加えると、EC業界だけでも相当な数のフリーランサーが仕事をしています。

【自社運営から外部委託へ】
 「三流の経営者は自分の力で仕事をする、二流の経営者は他人の力で仕事をする」。
以前、放送後30分以上経つと電話が一切かかってこないことを知らず、テレビショッピングを行い、自前でコールセンターを立ち上げて大失敗しました。成功している通販会社さんは、コールセンターを外部に委託し運営しています。そんなことを調べもせず、自前でコールセンターを立ち上げ大損しました。成功している通販会社さんは、サイトの制作も販促も外部に委託されています。
今日では当たり前となった物流倉庫も、ひと昔前は上が事務所で下が物流倉庫というスタイルが一般的でした。だが、今ではそんな会社はほとんど見かけません。自社で営業し注文を取り、自社で配達し、自社で売上金を回収していた時代はとっくに終わりました。現在東京では、配達を請け負う専門のフリーランサー(個人事業者)が現れ、飲食店のケイタリングサービスやコンビニスーパー等の買い物を代行されています。飲食店でも自前でチラシを配り、出前の注文を受けていたのを、専用サイトの出前館やぐるなびや食べログなどへ広告も含めて依頼し、顧客を集めるのが一般的になりました。

【時代の王者】
 世界の小売業の王様はウォルマート(量販店)からアマゾン(ネット通販)に変わりました。アマゾンや、先日の中国独身の日にたった1日で27兆円を販売したアリハバは、自社在庫は持たず、他人の在庫を預かり、または預かりもせず、しかも登録する企画書さえ売りたい側に作成・登録させ、写真まで相手に撮らせています。楽天などはサイトの制作さえ売りたい人にさせています。もしアマゾンや楽天が自社で商品を開発して商品の在庫を持ち、自社で届けていたら儲かったでしょうか?
決済も顧客のスマホ等端末を使い、電子決済するのが普通になりました。自分で現金をもらう、集金に行く時代ではなくなりました。「一流の経営者は他人の能力で仕事をする」、これまた商売の法則也・・・・。

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