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2024年4月(328号) 「こうしたいと強く思う」

 

経営とは、会社をこのようにしたい、こうしたいと強く思う事から始まると思います。又、その目標・夢・理想・指針を達成すれば次のしたい事を思います。それに上手く行かない際は、軌道修正すれば良いと考えています。
大切なことは「したい事」「こうありたい事」を心に強く思い描き、達成させる事に全力で取り組む事だと思います。
僕の原点は、酒屋の店員(当時居酒屋の店長)の給与では家族を満足に養っていけないと判断し、独立を決意して開業しました。いわば家族の為に稼ごうと思った事から始まります。
次に思ったのは、独立した大阪市西淀川区で一番販売する事。次に全国各地の地酒やご当地米を仕入するのに販売力を付ける為に、共同仕入れグループを設立。大阪で一番販売するようにしたいと思い、次に関西、そして全国主要都府県で拡大。東京駅前にオフィスを構えたいと強く思い、鍜治橋通り沿いに設立しました。そして、一般家庭を対象にしたお酒お米の宅配事業で日本一販売するようになりたいと思いました。
今から考えると、工業地帯の辺鄙な場所に建てられた9坪の建売住宅を金利7%のローンで購入し、1階ガレージを店に改装してよくも開業したと思います。それだけ独立したい思いが強かったのでしょう。だから僅か3年目で1億8千万、移転直前には2億5千万円売上られたと思います。
その強い気持ちが、問屋・メーカー・同業の酒屋さんを巻き込み、当時業界では知らない人が居ない「酒塾」を設立出来たと思っています。
食糧管理法改正・酒類販売免許自由化で多くの米屋・酒屋が破綻していく中、必死に生き残りを念じ、地酒やご当地米の仕入れ先で見つけたご当地グルメを自宅に居ながら届ける事に注力。食品は、種類が多い事と日持ちがしない商品が有るので、注文を聞いた分だけをセンターで一括管理して一品から届ける「わんまいるシステム」を開発したいと思いました。
こうしたいと話をすると、みんな口を揃えて無理だと言われました。酒販店ソフト会社からも断られ、酒の問屋からも断られ、日本経済新聞に伊藤忠商事の新社長が経営戦略室を設立したと言う記事を見てその場から電話すると、二日後に東京から来社してくれて資本提携の話をいただきました。
それから僕のこうしたい思いを東京港区南青山の伊藤忠商事本社で幹部の人たちの前で説明。緊張し過ぎてトイレで何度も吐いた事を今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。そして伊藤忠商事から島根県を紹介され、県産品の開発と販売支援として連携協定を締結し、島根を皮切りに全国各地の県産品・ご当地グルメを取り扱うこととなりました。そしてオリジナルの冷凍食品を開発して販売したいと思った時も、周りから大反対されました。
溶けたらどうする、どうやって作るのか、物流はどうするのか、出来ない事を考えるのではなく、どうしたらやれるのかを考えるべきで、やる事を前提にポジティブに捉えて進める事が大切です。
無理と思えば無理、出来ると思えば出来ます。ネット通販が普及拡大すると思い、自社サイトを設立してオリジナル冷凍おかずセットを発売したいと思った時も周りは反対。それが現在どうでしょうか。冷凍食品が業務用よりも多く消費されるようになり、世界でも需要が拡大しています。
更に、冷凍おかず・冷凍弁当が主力商品と育ち、遂に冷凍食品大手メーカーまでが参入しました。
僕は当初から国産食材100%にこだわり、日本の農業漁業の振興に貢献したいと経営理念にも掲げて取り組んで来たお陰で、日本の魚食振興に注力される東京電力ホールディングス様から業務委託の話が舞い込み、サイトの運用を任され、国産お魚料理の定期便「ボンキュッシュ」を立ち上げ3年目に入りました。
これからは長年かけて構築して来た生産・加工・調理・販売・物流まで一貫した冷凍食品の国内サプライチェーンを活かし、受託先を増やしたいと思っています。
これまでも東急百貨店、三越伊勢丹、阪急・阪神百貨店、天満屋様といった百貨店や、オーケーストア・ベイシア・阪急オアシス様といった大手スーパー様まで提携させていただきました。
昨年は、朝日放送から「DAIGOも台所」の番組レシピを冷凍ミールキットとして製造し、弊社サイト内でバナーを設置販売するなど、次々と連携・協業の話が来ています。
今後は、日本の文化から出来た主菜1品 副菜2品「三菜」入りの弁当「BENTO」を、外国の商社と提携して販売したいと強く思っています。

「こうしたいと強く思う」

商売繁盛の法則也。

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