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ホッタの本音 今週のレポートNO.795

【味の素が冷食の間口拡大で 商品開発、広報、販促強化】
冷凍食品業界大手の味の素は若年層や訪日外国人を取り込む為におにぎりの具と餃子の情報発信を多言語でSNS配信し、口コミを狙う広報販促を強化すると発表。梅田新阪急ホテル前の関西空港との連絡バス乗降場近くのおにぎり専門店は多くの外国人が購入しているので、メニューを見ると牛肉しぐれやビビンバなど日本人には馴染みが無い具材のおにぎりが売られており、カップに入った惣菜やレンジで出来る具が入ったスープ類が売られている。百貨店や主要都市の空港や駅のターミナル立地には必ずと言っていいほどおにぎり専門店があるようになって来た。もしかすると片手で持って食べ歩きが出来るので食べ歩きが習慣のアジア人には向いているかも知れない。香港でも百農社と言うおにぎり専門店が、年内100店舗を計画していると言う。世界一美味しい日本のご飯が手軽に食べられるとなれば人気になるのは理解できる。おにぎりは和食を味合う事が出来るカジュアルな食べ物です。わんまいるもこのおにぎりに目を付けて、美味しい冷凍おにぎりを取扱う計画をしています。コンビニの油が入ったおにぎりではなく、自宅で握った食感と食味の京の漬物が入ったレンジで解凍出来るおにぎりです。餃子に関しても、中国発祥の餃子が、焼き餃子として、レンジで簡単にできる調理済みの冷凍の餃子が訪日外国人(働く&観光)に人気です。最近では若い女子もにんにくを気にせず食べるようになり、居酒屋の看板メニューとして扱われる店も増えて来ました。おにぎり専門店も含め中に入る具材、加薬が人気の秘訣のようなのでしばらく着目したいと思っています。

【サミット・ライフ等、都市部で小型店舗を次々出店】
先日も東急百貨店がターミナル立地や大型商業施設に40坪スタイルの食料品の出店を加速していると記事で読みましたが、東京の食品スーパー「サミット」や関西でも店舗が多い「ライフ」も都市部を中心に40坪スタイルの小型店の展開を加速させていると報道されています。特に総菜の売場を強化、冷凍との差異化を打ち出し、ドラックストアやコンビニなど競合対策を進めて概ね好調だと発表。一方、郊外のイオンやイトーヨーカドーなど大型施設は閉店が進められており、昭和の終わりから平成の初めにかけて好調だったSCも時代の変化と共に高齢化と働く主婦の増加で、近くて便利な店へと楽しみショッピングから実用的なショッピングに変化しています。年号も変わり、正に新しい時代の始まりを感じます。イオンではチルドタイプで調理するだけの食材キットが好調で、お客様の声にこたえて買い置き出来る冷凍タイプを売り出し好調という。これらが店頭にならぶ日が来るのか?市場動向を観察しておきたいと思います。おかずセットは今のところ冷凍タイプがトレーに入れられて通販では売られていますが、店頭にはまだ並んでいません。見せ方、伝え方を変えれば売れる可能性もあると思います。

【セブンイレブン冷食の売上10年で5倍に】
コンビニ各社で冷凍食品が売れており、セブンイレブンでは10年間で売上が5倍になり、更に売れると予測し店内レイアウトの見直しを進めていると発表。今後冷凍食品は市場拡大により差異化の時代へ向かうのは間違いないでしょう。買いだめ、買い置きが出来て、欲しい時にいつでも手軽に食べられる事で、単身世帯や共働き世帯の支持を集めていると言う。今年10月から幼児教育・保育の無償化になれば、働く主婦は更に増え、近くて便利なお店で購入したい商品は、手軽で夕食が出来るおかずセットかも知れません。そんな中、冷凍食品でママースパゲティーで有名な日清フーズがつまみにも向く冷凍の洋風総菜「スマートテーブル」を売り出したとリリースされていました。調理に手間がかかる洋風メニューを手軽に楽しみたいと言うニーズに応じたレンジでできる冷凍洋風総菜。おそらくフランスの冷凍食品ピカールの好調を受けて洋風を切り口に仕掛けたと思われるが、問題はどこで売れられるかで、売れ方の動向なども気にかかる。先日の魚離れが進んでいるというのテレビの特集を見ていると、一番食べなくなった料理が煮魚と言う。街角アンケートの理由では、美味しく料理出来ないから、作るのが大変だから、と言う事で刺身が一番食べられて、次に焼魚でした。わんまいるではおかずセットの次は和惣菜がダントツの売上で、中でも煮物が人気で、筑前煮や肉じゃがに赤魚煮付け、カラスカレイの煮付けが良く売れています。この要因は売場の競合状態に関係していると思っています。揚物は大手冷凍食品メーカーも多く存在し中華料理も美味しいものが沢山売り出されています。しかし煮物や焼き物は冷凍食品では少なく、チルドやレトルトでコンビニでも売られていますが、美味しくありません。個人世帯需要は伸びている冷凍食品ですが、業務用の冷凍食品は売上が減少したとの事。特に業務用冷凍食品を使用している大衆店や、安かろう悪かろうの何の特徴もない外食チェーンの客数は減少、内食化が進み外食は減少、そして自宅では、献立を考える、買い物に行く、料理を作る時間が無いと時短を求めるニーズが高まる傾向です。

【外食不振、カフェ好調】
遂に介護保険料が6千円上がり、年間10万円の大台に乗ったと報道され、消費税も今年の秋から増税となる。働き方改革で残業代が大幅に減った労働者も少なくはない。少子高齢化が進む中、外国人就労者を受け入れて移住させて何とか社会人口を増やし税収は維持させたいのは本音だと思う。弊社も10連休を実施出来たのもセンターで働く外国人労働者のお蔭と言っても過言ではない。有難い話だが日本人の代わりに外国人労働者が仕事を行う。仕事時間が減り、収入が増えない人が増加、当然消費は節約となる。将来貰えるか心配の年金への不安が募り、保険の掛け金や預貯金は過去最高だと言う。外食は敬遠される。最近の若者は晩は自宅で食べる。代わりに昼間カフェなどでちょっと贅沢な軽食を取るのが流行って来たと聞くし、目に止まります。噂のご当地グルメや懐かしい食堂は昼間は行列が出来ています。スタバやコメダ、ドトール等カフェだけでなく、横井先生が店舗設計を手掛ける清水一芳園などお茶屋さんが展開する和・カフェは外国人からも人気で、デニーズやロイヤルホストと言ったかつてのファミリーレストランは、今はファミリーではなくシニア専用レストランと言っても過言ではない程シニアが多く、朝や昼間が混雑しているようだ。

【キッコーマン、連結利益3%増、海外で好調過去最高利益更新】
洋食文化が定着し、塩分控えも加わり日本国内の醤油消費量が減る中、いち早くアメリカはじめ海外に目を向けたキッコーマンの2019年3月連結純利益が過去最高を更新したと発表された。売上4,735億円、営業利益は3%増の397億円、増収で原材料高を吸収。海外市場において日本食の需要拡大が追い風になっており、日本国内では消費が増えない醤油業界で競合メーカーも多い中、海外には競合するメーカーすら存在しない。早く海外へ出る事でキッコーマンさんのように一人勝ち出来る可能性がある。このところ日本の醤油を発祥として有名な和歌山の湯浅醤油株式会社さんへは世界中から問い合わせが来ていると聞きます。かけ醤油のみならず料理やスィーツに使用する等有名パティシェからもオーダーが入り、実際にフレンチ料理や焼き菓子などに使われて好評だと言う。一度火が付けば世界中で使われ出します。先日訪問した岡山の無添加味噌の製造会社さんも世界17ケ国に商社を通じて輸出しており、製造が追いつかないと嬉しい悲鳴をあげられていました。目を向ける市場を変えれば、チャンスは広がります。どのように捉えるかが大切で、その為にも自らの認識を変える事が必要で、自分で考えずに、顧客に聞け、売れ場を見ろ、同業の成功事例を真似ろ!だと思います。

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