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6.102021
ホッタの本音 今週のレポートNO.903
【酒類業務用最大手カクヤスが売上前年比26%減の26億円営業損益、第三者割当で26億円増資】
国内最大手の酒類業務用酒販店カクヤスが2021年3月期の売上高が前年比26.1%減の802億2,600万円となり、26億200万円の営業損失と株式公開後初めて自己資本比率が11.9%に減少した為借入金の返済と今後の運転資金として伊藤忠食品と三菱食品に株式の第三者割当を行い26億円を調達したと発表した。コロナ禍により個人宅配やネット通販は伸びたものの主力の飲食店への酒類の販売が約半分まで減少したのが要因。カクヤスは2022年3月決算では黒字を見込んでいるものの、2021年4月後半に三度目の緊急事態宣言発令により酒類販売が中止となり6月20日迄延長され先行きが見通せない状況が続いている。弊社は何故飲食店に酒類を卸さなかったのかとこれまでも良く聞かれました。①酒屋に就職した理由が一般家庭の生活便利店としてお役に立ちたいと独立した経営理念に、一般家庭の特に共働き世帯の生活便利店として重たい・かさ張る商品をお届けして宅配で豊かな暮らしを提供すると掲げたから②値引き競争、取引先へ飲みに行くのが気を使うので嫌③業務用の取引額は大きいので売掛債権のリスクが大きいなど一般家庭なら月に1~2万円ぐらいなので取引が無くなっても影響は少なく、独立時点ではチラシで集客、その後のカタログ持参の御用聞きで継続利用して貰える事が見えていた。一気に一般家庭顧客を獲得して共同仕入販促の仲間を募り、思惑通り新聞折込チラシにグルメカタログを制作して全国的なグループを設立し、一般家庭のお酒・お米の宅配事業として一世風靡した。酒類小売り免許自由化で環境が著しく変化しその頃は、今回のコロナどころではなかった。
【協力卸も提携した酒販システム会社からもそっぽを向かれ自前でセンターを運営する羽目に】
酒類小売免許自由化に向けた対策として酒販店がドンドン加盟してチラシで集客しカタログで売上アップして協力卸の売上も順調に伸びている時は仏様神様扱いで酒販店の紹介もしてくれていた協力卸さんもいざ酒類小売免許が自由化になると一斉にスーパーやコンビニなど酒販店以外に目を向けて免許斡旋と商品提案に注力され、それ以降酒販店の紹介を一切してくれなくなった。酒類以外の食品の販売をするに当たりチルドや冷凍食品は自前でセンターを運営せざるを得なく、その為にシステム開発を頼みに行った提携先の酒販店専用ソフト開発販売している販社からはクラウド形式のレンタル支払いでリースでないから協力できないとそっぽを向かれ、自前で開発するしかなく、ダメもとで伊藤忠商事に連絡し、そこから転機が訪れ、業務提携を行いわんまいるシステムを開発。島根県庁ブランド推進課を紹介して貰い、県産品ご当地グルメ冷凍惣菜と開始が進んで行き現在に至る。
【飲食店深まる苦境 時短要請半年売上激減 平常が見えずとマスコミは仰ぐが倒産破綻前年を下回る】
僕の友人が夫婦二人で営むふぐ料理専門店の家賃は月20万円、1回目の時短要請の協力金は1日6万円。4月後半からは4万円×25日計算すると100万円の協力金で営業して、不良在庫を出すより休業した方が月計算では80万円の純利益が出る計算だ。近くの持ち家の夫婦二人で営む寿司屋も休業しており、月100万の利益が出る計算だ。マスコミも政府もハッキリ報道しないが、当初は規模に関係なく一律支給されて問題となった協力金もどうやら規模や売り上げなどの違いにより支給されているようで、雇用助成金は該当業種で1日1万5千円支給される。ちなみに僕が通うスポーツジムでは非正規労働者に対しては支給額の60%が支払われると言う。他にもチラホラ聞くと言う事は、その間は会社側が取っているのだろうか気になる。失業保険は本人に支払われるのに、雇用調整助成金は会社に支払われるのはおかしいと個人的に思う。僕が知る限り売上は休業や時短で減少しているが、利益が落ち込み経営難で苦しむ飲食店は知らない。実態はどうなのか気にかかるが、何かが可笑しいのは確かなので、コロナが終息した後からの方が心配だ。
【フランスカルフールなど小売店の間でEV充電無料サービス実施。他の国にも広がる可能性あり】
EV充電が15分~45分で満タン。フランスでは1時間充電無料サービスをカルフールなどスーパーや小売店が実施する所が増えていると報道。おそらくイギリスやドイツ、アメリカなど全世界に普及する気配を感じる。結果EVの普及を更に加速させる事に繋がる可能性も高い。先月日本でも東京電力が日本郵政と提携して郵便局に太陽光の設置とEV充電場所の設置の展開を共同事業として展開すると発表した。電力小売り自由化にて競争が激しくなることにより値段も下がり排出ガス抑制もありEVのみならず電化製品の拡大が加速する可能性を感じる。あらゆるものが電気で動き、繋がるようにも考えられる。ガスから電気へ。
【シャンプーや歯磨き粉同様、コロナ禍で食の家庭回帰とパ―ソナライズが加速。しっかり対応を】
30数年前結婚した頃は、シャンプーと言えば花王のメリットで同じシャンプーを家族で使っていたが、いつかしら嫁さんと僕と娘と息子とそれぞれシャンプーもリンスも違うモノを使うようになった。歯磨き粉もしかり、そしてコロナ発端に自宅で食べるように家食回帰が進み、非接融から一人一人個食に食べるようになり、食べる料理やトッピングする食材や調味料まで個人の好みにより使い分けられるようになって来た。この事を見逃さずに、しっかり対応、提案して行く事が凄く重要だ。例えばわんまいるのミールキット「健幸ディナー」「主菜:宮崎県産黒毛和牛と黒豚のデミグラスソースハンバーグ」「副菜:北海道産のフライドポテトとほうれん草とコーンのソテー」のセット、単にこの画像だけをサイト掲載するだけではなく、例えば半熟卵をトッピングしてしずる感を演出するなど「映る」ようにする。ツナ缶をバシル×ガーリックマヨネーズで和えてほうれん草とコーンと一緒にトーストに乗せてカナッペにする等パーソナライズして提案する事が重要になって来た。そして動画で撮影するなどInstagramやTwitterでは料理のアレンジレシピ動画が投稿され人気のYouTubeは何十万回数再生され、何百万人ものフォロワーやアンバサダーが付く。同じ興味がある人達の層が観るので購入率が高い。それに傾向としては画像より圧倒的に動画の方がエンゲージメント数は高い。画像も動画も「映る」事が需要のようで、如何に目を引かせるかが重大なポイントだ。単に美味しそう、ご当地やブランド食材使用だけではなく、スマホの閲覧、検索が一般に普及して来た事への対応がマーケティングでは重要なポイントになって来たように思う。「映る」「目を引く」画像、特に動画、必要なのは企画アイデアと撮影、編集技術である。消費者の仕方の変化を見逃さずにしっかり対応、提案する事が消費分断経済の時代には重要だ。
【KDDIが料理宅配国内3位のmenu(メニュー)に出資、飲食店デリバリー加熱、市場拡大】
KDDIは通信事業の成長が頭打ちとなる中、注文データーを生かしたスマートフォン決済サービス拡充などに繋げたく飲食店デリバリー国内3位のmenu(メニュー)に50億円前後を投じて20%を出資して資本業務提携を発表。コロナ禍により家食化が加速、長引く内ごもり生活が浸透して厨房だけのゴーストレストランやテイクアウト、デリバリー専門店も現れ、飲食店業界もニューノーマルとなり様変わりする。この変化をチャンスと捉え、貢献出来る事は何なのかを思考し構想する事をお奨めする。
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