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11.252021
ホッタの本音 今週のレポートNO.927
【ワタミ居酒屋不振でも「宅食」今期も増収増益 2021年3月期6%増の365億円】
コロナで酒類提供の制限が続いていたワタミは全体では赤字だが一人暮らしや働く高齢者などから専属の管理栄養士が栄養バランスを考えた「宅配食」が伸びて2021年3月期の宅配食の売上は前年7%増の365億円となり、テレビショピングを始めた所、当初予算比の3.6倍と高水準で推移していると発表。今後も一人世帯や働く高齢者が増加し、健康への意識も高まるのでまだ需要は増えると見込む。レンジで温めるだけでそのまま食べられるトレータイプの宅配食のニーズは高い。
【スープストックトーキョー運営会社スマイルズとJR東日本が共同で海苔弁当専門店を展開】
1999年「スープストックトーキョー」をオープンさせ、カレー専門店「YELLOW」やファミリーレストラン「100本のスプーン」など飲食店を展開するスマイルズが、お弁当のワークシップを開催した所、機内食にと声がかかり、コレをキッカケに銀座の複合商業施設に海苔弁当専門店「刷毛じょうゆ海苔弁 山登り」をオーブンさせた。そしてJR東日本から出資され共同で店舗展開するとリリース。仕事帰りにこだわりの竹輪の磯部揚げを乗せたのり弁や鮭の塩焼きを入れた弁当が好調だと言う。コロナ緊急事態宣言解除を受けて働く主婦が増えて持ち帰りのニーズが高まっている。宅配のみならず冷凍自販機も含め持ち帰りの需要も高くなった。
【渋谷東急百貨店が改装「東急フードショー」この夏オープン。アパレル雑貨売り場が「食」に変身】
東京渋谷ハチ公前の東急百阪店が1階と地下1階約600平方メートルを100店舗の「スィーツ」「生鮮・グロッサリー」「しぶちかデリ」と三業態に分けた「東京フードショー」として改装オープンさせた。JRと地下鉄が直結する渋谷駅。衰退するアパレルや小物雑貨から需要が高まる「フード」に全面切り替えて渋谷の新名所として開業。今や「食」はひとつのファションとも言える存在になって来た。下手な宝飾品よりチョコレートや菓子の方が高いモノも出現。結婚記念日や誕生日にも宝飾品や財布やカバンではなく、有名専門店のスイーツや高級ブランド肉を贈る人も増えて来た。今後はギフトに有名店や有名シェフ監修の味を贈る人も増えて来ると思う。日本ハムはこの冬の歳暮から「本格フレンチセット」を発売した。
【ローソン小容量の総菜ブランド「マチのデリ」試験販売好評で1,550店舗に拡大】
ローソンは今年6月に関東と関西の一都二府四県で昼間に女性の利用が多くサラダや揚物などの総菜の販売が一定以上ある1,200店に絞り小容量のお総菜「マチのデリ」を導入した所、好評につき店舗を随時拡大すると発表。独身や働く主婦、働く高齢者など自宅近くで総菜を手軽に買いたいと言う需要が大きい事に対して応える。少人数だと材料から買って作ると余り、同じものばかり食べなくてはならなく栄養バランスも悪い。少量だと余らして捨てる事もなく買いやすく経済的だと言う。
【牛肉輸出2倍、スーパーやネット通販向けに好調、円安でお買い得感広がりスライス肉好調】
国産牛肉の輸出が13ヶ月連続で増加。2019年比の約2倍で売れている。海外では牛肉や豚肉などがコロナの影響で飼料が高騰し、商品相上昇も加わり高騰している中、日本製品は円安と実質為替が下がりお値打ち感が出てコロナ前までは高級レストラン向けのサーロインなどステーキが主流だったのが最近では家庭向けのスライス肉がスーパーやネット通販向けに売れ行きが拡大していると言う。
【ソフトバング昨年は米国投資先の業績が良く過去最高の利益、今年は中国投資で一転大赤字】
昨年は米国の投資先の業績と株価が良くなり過去最高の利益を出してその記者会見のコメントでこれからは中国企業に投資すると力説された事を鮮明に覚えていますが、今期投資先の中国IT企業が中国政府により規制強化を受けた影響で業績と共に株価が下がり、2021年7月~9月期の最終損益が3,979億円の赤字(前年は6,274億円の黒字)と発表。中国政府の方針転換で情勢が様変わりする。中国ではCO2の規制で製鉄を減産させた事により韓国の鉄鋼大手ポスコは過去最高の利益、日本の鉄鋼メーカーも業績が急回復している。中国の動向が世界経済に大きな影響を与えるようになった。
【ユニクロ国内売上減少が続く中、中国バブル崩壊 ウイグル問題 円安の影響で業績下振れ】
円安が企業の業績に大きく影響を与えている。トヨタは大幅な減産にも関わらず高利益、輸出は牛肉まで順調だが、反対に海外で生産して日本に輸入している企業は厳しい。国内消費はコロナの影響で期待が持てない中、少し値段を上げればSNS上で投稿され一斉に噂が広まり更に敬遠される。欧米での中国ウイグル問題の影響があり頼りの中国景気の減速が足を引っ張るファーストリテイリング。グルーバルに先をしっかり捉えた展開が重要だとつくづく思う。
【エネルギー価格 鉄価格の上昇 モノ、人手不足、値上り、金融緩和引き締めインフレ到来か】
ガソリン価格が高騰してエネルギー全体が値上り、物流費や工場コストを押し上げている。コロナにより工場が停止して部品不足で生産減少し物不足。。農業も減産し小麦・トウモロコシも品不足で値上り、牛・豚・鶏肉までが値上がっている。経済再開にて辞めた従業員の確保が困難で給与時給が値上がっている。米国はじめ金融緩和引き締めに入る国も現れ、金利が上昇。世界的なインフレの到来とも騒がれる一方、業績が厳しい企業が多く、収入が増えなく無人化で働きたくても働く時間が制約される非正規社員や部品不足で工場停止や稼働時間制限で休業やシフト制をやむなくされる人も発生している状況。ある国では多くの国民が車で通勤していてガソリン高騰で働きに行けなくなり工場が減産停止に追い込まれ暴徒化しているとも報道されている。値上げの覚悟を決めて対策を戦略的に検討した方が良い。
【国内ビールメーカー3社も海外で当たるかどうで業績に大きな差が】
国内ビール大手3社の2021年1月~9月までの連結決算が出そろった。国内はコロナ禍により3社とも振るわなかったが、オーストラリアや欧州事業が好調なアサヒは純利益前年比164%増の1,245億円、売上1兆6,203円。キリンは情勢が悪いミャンマー事業の利益が半減し利益が516億円、売上は1兆3,265億円と発表。サッポロは不動産の売却に加え北米中心に海外事業が好調で157億円の黒字を確保(前年は2,500万円の赤字)売上3,090億円だった。海外展開は先の情勢を見極めて投資しなければ売上利益どころか社員の命にも関わる事だと「肝に銘じる」ことだと思った。
【中国独身の日セール過去最高売上。中国国内メーカー躍進インフルエンサーの影響と企業努力】
中国当局の規制によりてっきり売上は減少すると思いきや、アリババと京東の2社で日本円にして約13兆5,000億円と過去最高を記録した。アリババのサイトには世界中から過去最多となる29万ブランドが参加。アリババが55%、京東が37%のシェアを占めている。アリババでは1億元(約17億9千万)を超えたブランドが82に上ったと発表し、10億元(約179億円)を超えたブランドは12社だったと言う。様変わりしたのが中国国内メーカーの躍進で、企業努力により安くて高品質だと言う声が多く、アパレルはユニクロが4位に後退して上位3社は中国国内メーカー。これらを後押ししているのが国内の有名インフルエンサーだと言う。知り合いの京東の日本品買付会社フランクジャパンの担当者から中国企業はしたたかで努力家が多くフードに於いても売れ筋の競合商品を真似て作りその地域の客層に合わせた味覚に仕上げて低価格で販売する。日本のメーカーは自社製品に誇りを持ち味も替えなければ値段も合わせようとしないから日本のメーカーは苦戦していると言う。かつての安かろう悪かろうと思っていてはならない。実際に日本国内でも商品によっては中国メーカーの製品が売れて来ている。安くて良い品質なら商品に国境はなくグローバルな時代。一気にシェアは奪われる。他に真似されない独自固有の差別化製品づくりが重要なキーワードである。
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