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2021年4月(292号)「内製化より外部ネットワークの構築」

アイリスオオヤマの会長は、著書の中で内製化が重要と言うが、日本一の小売業に君臨したイオンでさえ規模の追求から脱却を目指し、デジタル化を用いて生産性効率を優先するように舵を切替えだした。もし弊社が内製化にこだわっていたら酒類小売免許自由化の波に沈んでいただろう。銀行は晴れている時は傘を差し出してくれるが、雨が降ると傘を差し出してくれにくくなり、嵐になると傘をかしてくれなくなったり取り上げたりする。

弊社が凄く利益が出ていた時は、賃貸物件だった西淀川区本店本社の土地の購入と直営店の展開を金融機関もメーカーも問屋からも何度も勧めてくれました。僕はそもそも売上や会社の規模を大きくしたいから商売をした訳でなく、昇給が途絶えたから家族を養うために独立し、人のお役に立つ事を企業理念として当時自店に出来る事は何かを考え、重たいかさ張るお酒やお米の宅配サービスを提供し豊かな暮らしを経営理念に地域密着の宅配専門店を創業しました。酒小売免許の段階的緩和により競争が激しくなり、相談に来られた酒販店に少しでも役立てばと始めた勉強会「酒塾」が発端となり、共同仕入・共同販促を大阪の協力酒問屋と行い、酒問屋を中心とした酒販宅配事業のビジネスモデルを構築。そのモデルがアサヒビールの目に留まり、アサヒの特約店に広がりネットワークが出来た。システム開発も内製化せず酒販専門システム会社と提携し、ソフトを斡旋する代わりに無償で必要なシステムを開発してもらった。カタログチラシ制作も外部の制作会社に委託した。デジタル化が進み多くの制作会社や酒販店向け販売管理システム会社も破綻した。反対したが店舗展開された多くの酒専門DSも破綻した。

日本のバブル破綻や金融危機、法改正、米の不作、阪神大震災、リーマンショック、東北大震災、そして今回の新型コロナウィルス感染拡大など大きな災害などもっと言うなら戦争や明治維新のように政府の在り方自体が変革する。その変化に対応する為には、自社本体は極力小さい方が対応しやすい。特にこれからの時流はそうで、ITを用いてネットワークを構築し、出来る限り専門会社と提携してビジネスモデル事業の仕組みを作り上げる事が必要と思い、コツコツ変革をさせて来た。

冷凍惣菜も今日ではフローズンミールキットと呼ばれるようになり、製造委託会社(協力会社)も全国に出来た。物流センターも食品の庫内作業を得意とする企業様に委託して、365日24時間稼働することが出来、注文から2日後に届くようにもなった。社内システムも市販のアブリを繋ぎ、活用出来ている自社開発やサーバーを持つ必要がなくなった。サイト制作も広告の運用も代理店に委託している。何と社員は7名パート8名で運営しており、ネット通販は前年を大幅に伸ばせている。外部とのネットワークを構築し仕組みで回す事で、福徳円満、周囲をも幸せにします。

製化より外部ネットワークの構築

正に商売繁盛の法則也なり。

 

 

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