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ホッタの本音 今週のレポートNO.736

【米鉄鋼輸入制限発令。世界の貿易が混乱】
今週のトピックスは何と言ってもトランプアメリカ大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発令した事だ。トランプ氏は大統領就任前より中国からの輸入に関して狙い撃ちをした保護貿易を強調して来た。日中からの輸入制限が強化されれば、米国の鉄鋼市場から締め出された鋼材がアジアに流れ込み価格が低迷し日本の高炉大手は大幅な採算悪化に見舞われる。中国はこれを受けて減産を表明した。中国が減産すれば好調な中国経済さえも揺ぐ可能性も考えられる。住宅バブル崩壊で起こったリーマンショック後、中国などの割安な鉄鋼が世界中に流れ出し世界同時不況を招いた。今回もそれに近いものになるかも知れない。アメリカの声明を受け英国までが輸入制限を発令した。折角TPPで関税が撤廃されようとしているのに全く逆説だ!経済の立て直しを図るアメリカの一言で世界が揺らぎ、自国保護中心の時流に向かっています。日本も輸入に頼っていたのでは経済の回復はあり得ません。自給率の向上を目指さなければなりません。今こそ日本の農業・漁業の振興・食材加工に注力して国内はもとより海外への輸出に目を向けるべきだと思います。

【ご当地サーモン100種類。寿司ネタ一番人気を獲得、各地で養殖も盛んに】
遂にマグロを抜いてサーモンがすしネタ1位を獲得したようです。国内で消費されているのはチリやノルウェーからの輸入品が9割ですが、最近では国内の養殖が盛んになりニジマスやトラウトサーモンなど、ご当地サーモンが100種類を超えて来た。弊社も少し前から目を付け初め昨年は北海道のサクラマスをおかずセットに使用しました。先週もご当地サーモンを見つけに千葉県幕張メッセで開催されたフードショーに行って来ましたが、養殖業者は皆さん高付加価値を付けて高く販売する事ばかり考えています。原体価格1kg当たり1,500円~3,500円もします。原体なので骨や皮など食べられない所を捨てると2倍ぐらいの値段になり、クロマグロと変わりません。こうなると弊社や回転寿司・スーパーで取り扱える値段ではありません。鰤や鯛にしても今や天然より養殖の方が高いのですから話になりません。刺身で食べるなら鮮度は重要ですが、惣菜に加工して輸出するなら鮮度はさほど関係ありません。それより日々食べる食卓のテーブルに並ぶ価格でなければ消費者は手がでません。折角の川やダム・湖が多い日本の立地を生かさないと勿体ないです。石見ポークのようにリーズナブルな値段で、しかも美味しいとなれば絶対に買います。たとえば日本の鯖はノルウェーに比べて脂が無さすぎます。そこで僕が狙っているのは国産の養殖鯖です。その為にも自社の惣菜工場を持ち、もっと販売量を増やして、自社で製造し、食材の生産まで踏み込まないといけないと思うようになって来ました。

【マルハニチロ投資5割増へ4ヶ年計画】
冷凍食品大手マルハニチロは、働く主婦やシニアの増加により買い置きでる簡単調理な冷凍食品の製造への投資を5割に引上げる4ヶ年計画を発表しました。3年前異物混入で一時低迷した売上もマクドナルド同様、時代のニーズが先行して業績を拡大させています。但し残念なのは使用されている食材の多くが海外からの輸入品であることです。国内の多くの食品製造業では人手不足と人件費削減により省人力化と外国人雇用が目立ちます。食材は輸入、作っている人は外国人、土地だけが日本では国の景気は改善されない。少しでも安いに越した事は無いが日本の食材で日本人が作ったものを食べる事で生産性を向上させお金が循環するのです。お金が循環しない限り日本の景気は良くなることは有りえません。その為にも最新の機械、ロボットの考案、導入が欠かせないと思っています。

【ヤフー先読み、インターネット通販でイオンと提携、食品通販の戦国時代到来】
ヤフーがイオンと提携、楽天マートは西友ネットスーパーと、セブン&アイもアスクルと。米アマゾンを迎え撃つ主要プレーヤーが出そろった形で新たな転機を迎えた食品通販業界はまさしく戦国時代に入ったと言っても過言ではありません。これらの動きを見ても主戦場は出店型のモールではなくなったと言えるでしょう。先週も食品アフィリエイト広告会社大手のファンコミュニケーションのA8ネットさん、リスティング広告大手のイーエムネットジャパンさんを訪問して来ましたが、両社とも従来に比べて工夫を凝らした販促手法のご提案をいただきました。特に頭打ちになってきているリスティング広告は大きな変革を求められていると思います。そして彼らにより顧客を奪われたカタログ通販大手や百貨店は生き残りに躍起です。更に中核ネットスーパーも対策を模索しています。ウーバーをはじめ宅配仲介事業者の動きにも着目したいと思います。

【米ライドシェア(相乗り)最大手のウーバー物流、アマゾンとのすみ分けで】
ウーバーテクノロジーズは30分以内の配達を重点に狙う事で、アマゾンなどとすみ分ていく方針を発表。調理食品から雑貨など「移動のコンビニ」としての進化を目指すと発表した。ライドシェアとは、乗用車の相乗りの需要をマッチングさせるソーシャルサービスの総称で、自動車の所有者・運転手・移動手段として車と乗りたいユーザーを結びつけるソーシャルプラットホームを提供します。日本ではタクシー業界の規制や宅配代行においては運送業の許認可が必要など規制が厳しく伸び悩んでいますが次第に緩んでいくでしょう。既に東京都内などでは自転車を使うなどサービス提供者も増えて徐々に浸透、夢の街創造委員会の出前館も新聞販売店と組んだ出前代行や、シンガポールに本社を置く買い物代行サービス会社(オネストビー)も事業を拡大しており、働く主婦やシニアの増加で時短へのニーズ拡大を取り込んでいます。ネット通販や宅配サービスの進化に対してわんまいるシステムを活用すればこれらの事業者に持ち合わせていない酒類の媒介免許を生かした展開も可能です。自らの組織を業種ではなく業態と位置づけ再生して生き残りを目指していかなくてはならないと思いました。

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