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ホッタの本音 今週のレポートNO.835

【少子高齢、軽減税率、内食化が進む中、外食企業取組み明暗】
若者の人口減少、軽減税率施行により内食化が進み、苦境に立たされる外食業界各社は様々な取組みをしている中、業績の明暗がハッキリと表れてきた。例えば牛丼の吉野家が牛丼に回帰し、メガ丼やミニ丼など牛丼メニューのラインナップの充実を図り、牛すき鍋も中華の鉄人陳健一監修の「麻辣火鍋」を発売し人気となり、トレンドの食材である玉ねぎを増量し玉だくを期間限定で販売した所ヒットして定番化に加え、炙り塩鯖牛定食、牛鮭定食、鯖味噌牛定食など定食メニューも好調だと言う。同じく牛丼チェーンの「松屋フーズ」も純利益が143%増と客数・客単価とも堅調だと発表。ゴロゴロ煮込みチキンカレーや12月から定番商品になった「創業ビーフカレー」など単価の高い商品も売れている。一方、名古屋を中心に味噌煮込うどんや丼物など和食店を展開するサガミは純利益が6割減と落ち込んでおり、見る限り従来からのメニューばかりで期間限定品も出していない。一時トレンドだった味噌ブームも終息し、うどんも厳しい。名古屋コーチン丼1,500円は道路サイドの店では高過ぎる値段だ。日本の景気は下降傾向しているので価格に対しても敏感になっている。立地に合わせた商品価格設定が重要と言えます。
同じ名古屋コーチンを使った1,200円の親子丼をメインメニューにするサンワコーポレーションは名古屋を始め東京や神戸など駅ナカの他、シンガポールや台湾など金持ち客が多い海外の主要都市に出店を行い順調に売り上げを伸ばしている。僕も神戸三宮駅地下や東京などで店に入るが常に満席状態で、親丼を頼むと大きな完熟南高梅の梅干し又は名古屋コーチンの唐揚げが選べるのが嬉しく、付いてなければ1,200円は少し高いと感じます。自社の商品に合った客層が存在している場所や立地の選定は凄く重要だ。

豆腐料理専門店で売上減少している「梅の花」は駅ビルや商業施設に醤油を付けずにそのまま食べられる巻きずし「ハンディーロール」を中心とした持ち帰りすし店を50店舗展開すると発表。折角豆腐天ぷらや真丈などが入った惣菜持ち帰り弁当が売れているようなのに何故。その売上だけで既存飲食店の売上利益を補う事が出来ないからインバンドを狙った手で持って食べる事が出来る巻きずしを選び、横浜の商業施設に1号店をオープンしたと思われますがタイミングが悪い。特に今回の新型ウィルスの影響で生ものを敬遠する動きが増えており、外国人観光客が大幅に減り気の毒だ。餃子を展開する餃子の王将と大阪王将とも戦略が異なり、あくまでも店売りに注力する餃子の王将に対して冷凍餃子や中華惣菜など冷凍食品メーカーとなった大阪王将、どちらも業績は悪くない。特に冷食が好調な大阪王将の売上は巨大で、もはや飲食店の規模ではなくなり大手冷凍食品メーカーの仲間入りをしたと言っても過言ではない。十数年前に文野社長に冷凍して欲しいと頼みに行った所、いくら堀田社長の頼みでも餃子を冷凍するなんてと言っていたのが信じられない。直近では大阪王将「辛くて旨い炒飯」が品切れになる程売れています。冷凍食品の売場が拡大していくスーパー、廃棄ロスもなく、顧客にとっても買い置けて簡単に作れ売る側、買う側どちらからもニーズが高い冷凍食品はこれからだと思います。今後は自宅で上手く出来ない煮魚や野菜の炊合せなど冷凍惣菜が本格的に売場に並んで行くように思います。

【厚生年金受給繰り上げが段階的に浸透、収入あるなしに関わらず上限47万まで】
男性は昭和36年4月2日生まれ、女性は昭和41年4月2日生まれの人の年金支給が一律65歳以降とコレ迄の特別支給枠が無くなり昭和36年4月2日以降の定年退職が始まる昨年から現実味を帯びてきた。会社を退職して年金がもらえるまでアルバイトで生活する人も多く、特別支給に頼っていた人も多いと思う。反対にコレ迄収入が有る無しにかかわらず上限が28万円だったのが47万円に増額され所得の格差は拡大する。但し今回の一律65歳以上特別支給枠廃止は多くの定年退職者や嘱託勤務で働く人に影響を与え、働かざるを得ない環境となり、可処分所得が減る人が多くなり日々の消費に影響が出るのは間違いないくシニアの間にも消費の二極化が起る。企業側としては勤労意欲のある60代を如何に活躍させる事が求められる時代にもなり業績に明暗を分けそうです。

【「年収の壁」影響か?時給上昇でもパート全体の賃金増えず 厚生労働省発表】
2019年のパートタイムの給与総額は月平均一人当たり9万9758円と前年比横ばいで増えず、時給は2.7%増1,167円と過去最高に達した。税金や社会保険料の負担を避ける人がまだまだ多い事が浮き彫りとなり、政府としては収入の壁となる控除を控える又は取り止める事を検討始めた。多分近いうちに控除を廃止すると考えられ、更に同一賃金の制度実施の強化をするものと思われます。実質人件費単価だけが上がった結果となり、企業側の人件費の向上は続くと思われますが反対に工場や農業などでは機械化の導入が進み人手を抑える動きが活発化、更に世界経済の減速により二次産業が衰退しており外国人労働者が増える中で人手が余るようにもなって来ています。またインターネットによる自宅で勤務出来る仕事も増えて来ており、フリーランサーや外部事業者活用の連携など仕事の仕方、雇用のあり方も変えていかなくてはなりません。

【世界に先駆けて、英国がガソリン車販売禁止を2035年に前倒し】
2月4日英国政府が、ガソリン車とディーゼル車それにハイブリット車の販売禁止を従来からの計画より5年前倒しにして2035年からとする方針を表明した。温暖化ガスを直接出さない電気自動車(EV)の普及につなげたい意向、特に今回ハイブリット車のシェアが高い日本勢が突然の発表に戸惑いを隠せなく、国内新車販売が減少している日本の自動車メーカーにとって大きな問題となる。英国の方針を受け、他の先進国も言い出しかねない。もしアメリカや中国政府が方針を打ち出せば世界中の経済に影響を与えるのは必至だ。しかし温暖化対策と合わせた自国の産業を進化させ発展させるには絶好の機会と捉える国も少なくはない。既にアメリカにおいては電気自動車が売れており、ハイブリット車の販売が伸び悩みトヨタのプリウスの販売台数も伸び悩んでいる。

【ヤフーを傘下に持つZホールディングス、ネット通販首位へ難しく】
アマゾン、楽天に追いつけ追い抜けとZOZOの買収などM&Aも積極進めるインターネット通販の取扱高がZOZOを除くと7%に留まり、期首に目標としていたネット通販取扱高2割増の目標には届かなかった。昨年10月にネット通販強化のために立ち上げた「ペイペイモール」では昨年11月から支払額最大の2割、総額100億円を還元するキャンペーンを始めた。更に約6万店が出店するヤフーショッピングから出店者を抜粋するなどして付加価値を高め12月末で785店まで増やしたが消費者からはわかりにくく利便性が劣ると批判の声が多く上がっている。そしてZホールディングスの財務余力が少なくなっており純現金収支は4,000億を超える赤字、実質無借金だった財務も1兆円を超える有利子負債を抱えるようになった。売上は増えているが純利益は減少している。無謀な還元キャンペーンが収益を圧迫していると言われている。キャンペーン以外にもアプリの使いやすさや利便性向上など基本的な改修が必要だと思います。送料無料問題で退店が相次ぐ楽天のモールの取扱高も厳しいとされており、食品スーパーLIFEと提携したネットスーパーも確実に拡大しているアマゾンの一人勝ちが続いている。

【2月3月決算の上場食品スーパー、四半期連続通期で営業減益】
日本経済新聞社が2月3月期決算の株式公開している食品スーパーを対象に業績を集計した所、24社のうち7割に当たる17社の営業利益が悪化し合計283億円と前年比で30億円近く減少、東京都で店舗展開するいなげやは営業利益が2割減、中部が地盤のバローは営業利益が1割減、売上高も2%減、北海道のアークスは営業利益が5割減少した。LIFEの岩崎社長は詳細なデーターが分析出来ているわけではないが夕方の売上の伸びが以前に比べると悪くなっているとコメントした。夕食の買い物がコンビニやネット通販に流れている可能性があると言う。関東のマルエツ香住マックスバリューを傘下にもつユナイテッドホールディングスも値下げ販促などの影響で利益が6%減、名古屋市中心のヤマナカは販促費用がかさみ10月~12月期は赤字に転落した。パートの最低賃金の上昇も利益を圧迫させている。そんな中、埼玉を地盤に北関東で広域に展開するヤオコーはプライペートブランドの商品が好調で10月~12月の営業利益が15%増えた。今後は総菜やPBなど競合と差別化出来る値引きしない商材の強化と生産性の向上を同時に進められるかがスーパーの今後の業績を左右しそうだと記者がコメント。人手不足が続く食品スーパー、伸びている冷凍食品で差別化するには全国各地の専門食品会社と向き合った商品開発が必要だがとても時間がない。更に大量の在庫も持ちたくない、そんな中でわんまいるに任せれば季節商品の入れ替えも含めた商品を揃える事が出来て発注ロットも少なくて便利だ。今後は夕食のおかずに冷凍惣菜が店頭に並び売れて行くように思われます。美味しければリピート率も高く固定化に繋がります。わんまいるとしても店舗での販売が増える事で知名度が上がり宅配との相乗効果が見込まれる。今後はスーパーのバイヤーと向き合った商品開発が重要だと思う。子供さんを抱えて働く主婦に少しでも便利で簡単に出来て美味しいと家族にも喜んで貰える安心安全なおかずの提供をしていきたいと思っています。

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