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ホッタの本音 今週のレポートNO.924

【コロナ下の小売・外食2021年3月~8月中間決算状況、国内苦戦、海外に商機】
全体的には2020年比でも厳しく、衣料アパレル業界では郊外に店舗が多く低価格のしまむらと子供服の西松屋2社だけが増収、百貨店は今年は営業を開催したにも関わらず減収で赤字が続いている。コンビニも国内は厳しい状況が続いているが、セブン&アイホールディングスは北米での宅配サービスで4割強増収、アメリカのガソリンスタンド併設スピードウェイを買収し、日本型の製造を取り入れたサンドイッチなどのプライベート食品が伸びてガソリンの売上も伸び大幅な増収増益となった。外食は国内総崩れの中、マクドナルド、ケンタッキー、モスバーガーなど持ち帰り店とデリバリーが伸び、ピザ大手とカレーのココ壱番屋だけが増収となり、麺類や焼肉などデリバリーには向かない業態は総じて減収。但し、協力金や雇用調整助成金などで黒字を確保した飲食企業も多い。長引くコロナ下で消費行動は変わり、ECでより気軽に買い物する生活が定着した。今後は店舗数を増やして売上高を伸ばす手法は通用しにくくなったと言う。

【高級志向の和食麺処サガミが食券自販機セルフそば「かき揚げ十割そば長助」新事業を展開】
健康志向が高まり、小麦粉を使ったうどん店やラーメン店が苦戦する中、コロナ前は「生そば ゆで太郎」が関東を中心に凄い勢いで店舗を拡大していた。これまで民芸調の店舗デザインの高級志向の和食麺処を愛知県中心に展開していたサガミホールディングが自販機で食券を購入して受け取るセルフそば屋「かき揚げ十割そば長助」を愛知県岩倉に1号店をオープンさせた。大きな掻き揚げ十割そばが何と540円のリーズナブルな価格で他のメニューもある。コロナでお一人様客と車来店客が増えている事と健康志向に目を付けた。これまでと同じ品揃え、同じ事業を行っていたのでは業績き伸びないと言われ、消費者のニーズと需要を捉えた新商品、新規事業は必須。元祖鯛めしや「東海軒」も明治時代の復刻デザインで急速冷凍機を導入して「冷凍:鯛めし」のネット通販を開始、スーパーや百貨店など卸も行うと発表。冷凍する事で商圏を全国に広げ卸事業も始める。両社ともコロナ禍が福に転じるケースだと思う。

【緊急事態宣言後の飲食「一人で自宅で」51.4%「家族と自宅でゆっくり」42.2%】
調査会社クロスマーケテイング(東京)が10月1日~3日に実施した今後のお酒の楽しみ方についての調査によると「一人で自宅で」が51.4%と5割を超えた。「家族と自宅でゆっくり」42.2%「家飲み」を回答した。「友人・知人の居酒屋で」38.5%、複数回答とは言え家飲み需要が定着したようだ。20代では「友人、知人と居酒屋で飲む」が55.5%で最も多く、お酒の飲む頻度に関しては年齢が高くなるほど飲む頻度が高く20代では週1回以上は30%で全く飲まないも全体では39.7%、20代では45%と若者のアルコール離れが浮き彫りになっている。

【中国の不動産会社が次々にデフォルト(債務不履行)に、バブル崩壊か】
中国の中堅不動産会社が18日に期限を迎えた2億4,600万ドル(約280億円)のドル建て社債を償還出来ずに債務不履行となったと報道。今年に入り中堅不動産会社2社も債務不履行をおこしており、先日から株式市場にも影響を与えている。某大手不動産会社も9月以降3回ドル建て債の利払いを見送り、30日の猶予期間が終わる10月23日ごろに債務不履行(デフォルト)が確定する可能性が高いと言う。どうやら中国のバブル経済が崩壊すると言う見方も強く、13億人の共和国を束ねて行く事は大変で、統制政治を行うしかない。金持ち喧嘩せず、不況になれば様々な問題が出て来るので習近平国家主席の腕前が試される時流に入った。ちなみに個人金融資産は、日本1億人で18.3兆ドル(約2,000兆円)に対して中国13億人で27.4兆ドル(約3,000兆円)と少なく、米国は104.2兆円3.3億人ダントツの一位。掘れば石油に天然ガスが湧き世界有数の企業や投資家も多く、株式指数も高く世界が米国通貨で動いているだけの事はある。

【ファミマ 郵政と組み郵便局に無人決済のコンビニを増設、人口減少時代のインフラになるか】
郵便局は全国2万4,000局とセブンイレブン(約21,000店)を上回り、役所が無いコンビニが無い地域でも存在する。先ずは埼玉県川越市の郵便局に出店し、他地域に広げ郵便局の集客力の向上と人口減少が進む地方の過疎地など新たな流通インフラになれば買物に不便を感じる地方で暮らす人にとっては便利になる。果たして費用対効果が合うかが問われる。

【メルカリ前期赤字を脱し2期連続の黒字に、多額の広告費が実を結び売上が増え利益が出る様に】
赤字で株式公開を果し、2013年会社設立の翌年からテレビCMやリスティングやアフィリエイトなど積極的な広告投資がかさみ赤字が続いていたメルカリは、2021年6月期に初めて連結最終黒字を計上。売上が右肩上がりに増え、売上対広告宣伝費率の割合が2017年期は141億円で64%→2021年期は314億円で30%と広告費は2倍に増えたが売上がそれ以上に増えて売上に占める広告費が半分に縮小して利益が出る形になった。個人向けネット通販事業の典型的なパターンで、知名度を上げる為に赤字覚悟で広告宣伝費に投資して来た。そして知名度が上がり損益を超える固定客が利用するようになればその顧客は広告宣伝費を掛けなくても売上を維持する事ができ、新規獲得に使う広告宣伝費で全体の売上が維持出来るので収益が上がる循環に入る。2期連続で黒字を確保で株価も上がる。メルカリの時価総額は1兆円を超え、2018年の株紙公開時から1.5倍となった。その資金を使って国内では中小事業者を集めたモール型EC事業を開始、そして海外へ展開を拡大すると発表した。

【財務省の矢野次官が「文芸春秋」に寄稿した『このままでは国家財政が破綻する』が話題に】
与野党が財政出動の公約を競う中、矢野次官は論文の中で「経済成長だけで財政健全化」が出来れば越したことはないが夢物語で妄想だと釘を刺した。コレに与野党が反発し、高市政調会長は批判、更迭論まで飛び出したが経済界からは100%賛成と言う声もあり話題に上がっている。文中に出て来る「パンとサーカス」の言葉も取り出され、栄華を極めたローマ帝国の没落を象徴する言葉として用いられ、権力者が民衆の関心を買おうと食べ物と娯楽を振舞った結果、遊民となってしまい国が衰退していく事を表している。日本はバブル崩壊以降、金融緩和によるデフレ経済、阪神大震災や東日本大震災、リーマンショック、今回の新型コロナウィスル感染拡大など大きな節目で「パンとサーカス」は繰り返されて来たと指摘。現在日本の財政赤字は過去最悪な状況で、年を追う毎に増える歳出に歳入(税収が追いつかずその差が大きくなる一方だと言う。しかし国民はことあるたびに支援金や補助金・協力金を要望し、政治家や政府も被害を被っていない人にまでお金を配り、過剰な協力金を支給したり、働くもの食うべからずが薄れ、フリーターや無職の人が増える一方で勤勉・勤労意欲が低下していると指摘される。世界トップクラスだった経済大国日本は順位を大きく下げてサラリーマンの収入もドル計算では韓国よりも低くなった。文芸春秋の見出しには「日本の自殺か沈没か」と書かれている。投票率も下がる一方で、誰がなっても一緒という声が多く若い層の投票率が極めて低い。これから益々高齢者が増え社会保障費は増える一方、如何に少ない人手で生産性を上げて企業収益を出して税収を増やして無駄な歳出を控え歳入(税収)増やして行かなければならない。その為には国民が欲しくなる商品やサービスを開発提供し、グローバルな展開を行わなければならない。

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